街中では公園の緑が日増しに濃さを増していく5月上旬は、山にもひと足遅れた春がやってくる季節。連休中の現在、奥多摩エリアでは新緑が標高1,600mほどまで上がってきている。
首都圏からほど近いこのエリアの山々は、登山口と山頂の標高差が大きいルートが多いため、山中を歩くと春と初夏の季節を行き来しながらの山歩きを楽しむことができるだろう。
■可憐なカタクリの群生がハイライト「御前山」
今の時期におすすめしたい山の一つが、奥多摩三山にも数えられる御前山。例年、連休明けまでは春を告げるカタクリの花の群生が見られることで知られる山だが、北斜面は「奥多摩都民の森」としてよく整備されており、他にも様々な植物を楽しむことができる。
ルート取り次第では、4時間ほどで山頂を往復することも可能。標高差はそこそこあるが、危険箇所も少なく、のんびりと植物を愛でながら歩くのにちょうどいいルートとなっている。
また、ルート上には主要なポイントに番号を振った地図が数多く設置されており、道に迷いづらいのもありがたい。