高山にはまだ雪が残る5月末、手軽な装備でハイキングに出かけるならば標高1,500m前後までがおすすめ。首都圏近郊で狙い目の1つが、箱根エリア。都内からのアクセスのしやすさに加え、火山活動の面影が残る山々は1,500m弱とは思えないほど迫力があり、登山道もよく整備されていて歩きやすい。

 中でも、今年の春からは箱根の最高峰である神山へと続くコースが10年ぶりに再開通となって話題を呼んでいる。詳細をレポートしよう。

■再開通したのは、箱根の最高峰・神山と駒ヶ岳間

再開通した道は特に危険箇所はないが、滑りやすいパートがあるので登山装備は必須。軽装備で歩かないこと

 2025年3月末に再開通したのは、箱根の大涌谷の南に位置する駒ヶ岳から神山の区間。大涌谷周辺のハイキングコースは平成27年に起きた小規模噴火以来、長らく全区間が閉鎖されていたが、部分的ではあるものの10年ぶりの開放となった。

 今回、入山規制が解除された神山は、日本三百名山の1つで、標高1,437mの箱根エリアの最高峰。箱根火山の中でも、古くから山岳信仰の対象として崇められてきたことから、この名がついたと言われている。ハイキングコースから望む富士山や芦ノ湖、相模湾が素晴らしい山としても知られる。

箱根周辺から眺める富士山は見事