■青白く神秘的! 山頂部の樹氷の森

ようやく辿り着いた樹氷の森。厳冬期ほどではないですが、それでも冬景色が残っていました

 最短で山頂を踏むなら森を巻いてもいけるのですが、個人的にはこの部分が山行のハイライト。樹氷に覆われた巨大な木々がまとまって聳える様子は、まさにスノーモンスターです。森のなかはひんやりと冷え、そこだけ真冬の空気が閉じ込められているようです。木々の陰、青みのある白い雪はふんわりと柔らかく優しい感触で心地よく癒されます。どこか神秘的な雰囲気の森のなかを縫うように進みます。

山頂部は視界が開けてパノラマが広がります。すぐ奥あるのが四阿山

 森を抜けると祠の建つ根子岳の山頂です。すぐ奥には百名山にも数えられる四阿山(あずまやさん)が穏やかに佇んでいます。ここからはほぼ360度の展望を楽しめるのも魅力のひとつ。山の端から見上げるにつれ濃くなる青空の下、遥か遠方に霞む富士山を筆頭に、この日は百名山を30座以上同定できました。

樹氷を背景に快適滑走。下に向かうほど春が近づいてきます

 山頂でゆっくりしたおかげで、硬かった雪面も緩んできました。それぞれの滑走用具を準備したら下山開始です。ダイナミックな景色が視界の隅を流れていきます。正直滑走には期待していなかったのですが、想像以上に快適な滑走が楽しめました。徐々に溶けていく樹氷ですが、今シーズンはもうしばらくその姿を楽しめそうです。