長野県北部の上信越高原国立公園内、米子川源流部にある古くから親しまれてきた名所が「米子(よなこ)大瀑布」です。台風災害のために長らく訪れる事ができなくなっていましたが、林道や登山道の整備が完了して念願の開通となりました。人気の場所だけにさっそく大賑わいのようです。
■復活! 米子大瀑布ルート
長野県須坂市、根子岳の北側に位置する二条の滝が米子大瀑布です。迫力の大岸壁に懸かる「不動滝」と「権現滝」。その様から“夫婦滝”として知られ、“日本の滝百選”にも選ばれた名瀑でもあります。古くから信仰の対象でもあり、かつて硫黄鉱山としても栄えた歴史があります。
比較的街からも近く、気軽に訪れることができる絶景スポットということで地元でも愛され続け、秋の紅葉の時期は特に賑わいを見せていました。長野在住の筆者も幾度となく足を運んでいました。
ところが、2019年に台風災害のために林道が通行止めとなってしまい、さらに登山道もダメージを受けて荒れてしまっていました。そこで林道の復旧工事や施設を整備、登山道の道普請もなされ、この夏前に約3年半ぶりに開通したのです。
■“涼”を感じる沢沿いのルート
上信越自動車道・須坂長野東インター方面から車で50分ほど。標高約1,300mに広い駐車場があり、新築された公衆トイレもあります。その奥が登山口。まずは米子不動尊奥之院を目指して、木漏れ日美しい森の中へと誘われていきます。
吊り橋・奥万橋を渡るといよいよ山道も本格化します。渓のせせらぎを側に感じながらの山歩き、見た目にも涼しさを感じます。
観光ついでに立ち寄る方も多いですが、奥之院や鉱山跡地までは片道30~40分程度です。しっかりと道普請されているとはいえ、道中は山道です。滑りやすく不安定な場所や急坂もありますので、服装や足元の準備や水分等、最低限の準備をしておいた方が安心です(携帯も圏外です)。