ようやく関東甲信越の梅雨明けが宣言されました。いよいよ夏本番ですね! 筆者の住む長野県北部でも猛暑が続いています。アウトドア、うだるような暑さをしのぐには、標高を上げるのが一番です。視覚的にも涼しげな緑の森、清涼感に溢れた滝を見に渓谷沿いのトレッキングコースへ行ってきました。
■奥志賀渓谷とジオパーク
長野県北部、山ノ内町。スキーリゾートとしても有名な「志賀高原」は、上信越高原国立公園にもなっています。一帯を源流とする雑魚川(ざこがわ)は、渓流釣り愛好者に人気の川でもあります。その流れに沿うように県道(502号線)が走っており、爽やかな高原ドライブやツーリングを楽しみながら、野沢温泉村や栄村の「秋山郷」へ抜けることもできます。
その途中にあるのが「奥志賀渓谷」です。長い年月をかけて形成された「大滝(おおぜん)」は、「苗場山麓ジオパーク」のジオサイトの一つでもあります。豊かな緑の森を歩きながら“滝めぐり”を楽しんできました。
■トレッキングコースで滝めぐり!
奥志賀渓谷のトレッキングは、いくつか枝分かれしたコースを自由に歩くことができます。まず最初に下流に位置する大滝(おおぜん)を訪ねてみました。
案内標識に従い約700m、30分ほどの道のりです。展望台からはやや見下ろすように二段30mの轟々と水を落とす様子を一望できます。ダイナミックな地球の営みを垣間見た気分! 取材時は水飛沫に反射した虹も登場して感動的でした(7月下旬、午前9時頃)。
再び分岐へ戻り、今度は雑魚川上流方向へ向かうと、高低差のある「三段滝」が緑の中に青白く流れ落ちる様子を眺めることができます。さらに進むと「ハーモニカの滝」を横から見下ろす場所へ。川幅いっぱいに広がる天然の堰堤。確かにハーモニカのようです。川岸の緑とのハーモニー、見た目にも涼を感じることができますね。
一帯は「苗場山麓ジオパーク」でもあり、「グリーンタフ」と呼ばれる緑色凝灰岩が露出しており、不思議な緑色の川床を見ることもできます。途中には河原に降りて間近で水に触れることができる場所もありますが、観光で訪れる場合は、暑いからといって不用意に水に入らない方が安全です(筆者は渓流釣りで何度も川を遡行していますが、この辺りは特に滑りやすく、どんなソールの沢靴でも油断できない不安定さがあります)。
雑魚川と満水川の出合いにある「廻り逢いの滝」など、トレッキングコースはさらに上流へ続きますが、途中で車道へ戻ることのできる道もいくつかありますので、時間や体力に合わせて選択するのがおすすめです。
奥志賀高原リゾート:https://www.okushiga.jp/trecking.html