冬期間、大量の雪が降り積もる北海道の大雪山。この時期、長い間雪の下で夏を待っていた高山植物の花々が一気に咲き乱れる。北海道最高峰の旭岳（2,291m）の裾野に広がる裾合平（すそあいだいら）は、日本一と言われるチングルマの大群生地。今年もその花々が咲き始め、見頃を迎えつつある。
■旭岳山頂への登山と裾合平のお花見は別ルート
大雪山の旭岳は北海道の最高峰。旭岳登山でもっとも一般的なルートは旭岳ロープウェイを使って五合目の姿見駅まで上がり、そこから山頂へのルートを辿る。しかし、チングルマの大群生地として知られる裾合平は、姿見駅から山頂へは登らず、裾野を北東へ進む。
多くの登山者は旭岳山頂を往復するので、裾合平を見ることはない。けれども健脚者であれば山頂から裏側へ降り、登山ルートをぐるりと回って裾合平経由で周遊することも可能だ。
■裾合平へのルートは注意も必要
裾合平へのルートは、旭岳ロープウェイ山頂駅の「姿見駅」から出発する。まずはよく整備された姿見の池散策路を歩き、夫婦池分岐から登山道へと進む。基本的には平坦な裾野を進むが、登山道はいくつもの小さな沢を迂回して越えていくため、以外とアップダウンは多い。途中に分岐もあるので、地図などの登山基本装備と最低限の知識は必要だ。
一般的なコースタイムは、姿見駅から裾合分岐まで1時間30分。そこから「中岳温泉」に向う途中がチングルマの大群生地となる。
