■ハイカー女子の一杯!
燕山荘の温かさに加え、登山の疲れも溶け心を和ませる、そんな至福のひとときをさらに素敵にしてくれるお酒に出会った。「燕山荘オリジナルワイン」だ。長野県産の“五一わいん”で燕山荘オリジナルのラベルが素敵なのだ。フルーティーで飲みやすい美味しいワイン。夕食の手作りハンバーグと共にいただくことでより一層楽しさが広がった。
忙しい仕事から解放されてやってきたこの場所で、格別な時間にしてくれるお酒と仲間とのたわいもない談笑の時間は癒しを与えてくれる。また「次はどこの山に行こうか」と気持ちも新たに希望を抱くのだ。
■冬の燕岳はご馳走
翌朝はガスがうっすらと広がり、楽しみにしていた真っ赤に燃えるご来光とはならなかったが、黄金に輝くような朝日と雪たっぷりな燕山荘を見ることが叶った。陽が高くなるにつれてガスは抜けて、女王の燕岳も現れ、登山者みんなが歓喜した。雪に覆われた白銀の燕岳、澄んだ空気、青空と白い北アルプスの山々がきらりと輝く姿を見渡し、壮大な景色を目に焼き付けた。イルカ岩と呼ばれるイルカの形をした岩も今までに見たことがないほど真っ白になり、「シロイルカ」となっていた。本当に感動の連続だ。
ここまで来ることは決して楽なものではないが、その先に待つ絶景や達成感はすべての苦労を忘れさせてくれる。「これこそご馳走だ」と言った燕山荘の赤沼さんの言葉が印象的だった。
冬山は天候が急変することも考慮し、気温や風速をよく確認して臨む。風速1m/sで体感温度はおおよそマイナス1.5℃となるそう。通常の登山より体力的に厳しいので、無理のない計画を立てることが必要だ。リスクもあるが、雪景色の中を登ることは通常の登山では見られない風景を楽しめる。来年、燕岳の年末年始山行へ行くきっかけになれたら嬉しい。