■人にもダニにも優しい対処法とは

屋外スポーツ施設の座席にもたくさん群がり、大変困る時があります
タカラダニをつぶすと、落ちにくい赤い体液が出てくるので要注意!

 スポーツ観戦も趣味とする筆者は、毎年この時期、困ることがあります。それは、大量のタカラダニが座席の上を走り回っているため、腰を下ろすこともままならないからです。タカラダニを無視して座ってしまうと、押しつぶされたタカラダニの赤い体液でズボンが汚れてしまいます。困ったことに、その体液は洗濯をしても落ちづらいのです。また、人によっては、その体液で皮膚にアレルギー反応を起こす場合もあるとのこと。ですから、手で払いよけるのも避けた方が賢明です。

 では、どのように対応すればよいのでしょうか。防虫スプレーなどを吹き付けるのも効果的ではありますが、周囲の環境や人体への影響が気になる方もいらっしゃるでしょう。

霧吹きで水をかけると、即座にフリーズしてしまいました

 そんな方におススメなのが、水を撒く方法です。晴れた日のコンクリートの上で活動するのを得意としているタカラダニですが、水にはめっぽう弱いのです。試しに、霧吹きで軽く水を吹きかけてみると、あれだけ元気に走り回っていたタカラダニが体の自由を奪われ、全く動くことができなくなりました。また、観察を続けていると、水が蒸発すると再び動き出すこともわかりました。

 つまり、タカラダニが活動をすると困る場所付近に水を吹きかけたり撒いたりすることで、彼らの動きを制限することができるのです。これなら、人にもタカラダニにも優しい対処法といえるでしょう。

 タカラダニの主な活動時期は、これから約1か月間ほど。人間に無害で、花粉を食べて生きるかわいらしい隣人とうまく付き合っていきたいものです。