■5・ボルツァーノ 

ドロミティ山塊・チロル地方の中心地ボルツァーノには、気軽にリフレッシュできる散策コースから本格的なトレッキング、登山コースまで、さまざまな山のアクティビティがそろっている

   ローマからは遠すぎると敬遠されがちなボルツァーノ。確かに、地図を見るとイタリアの北の外れ、国境近くに位置している。実際ローマからは距離があるのだが、実は高速列車を使えばたった4時間半で着く。しかも乗り換え不要、乗って降りたらもうそこはチロルの世界なのだから、週末旅行に行かない手はない。ボルツァーノの街全体がドイツオーストリアの古都の雰囲気たっぷりなので、たった2〜3日の滞在でも海外旅行を満喫した気分になれる。

 チロル地方は夏の山のバカンス地として欧米でも人気だが、ボルツァーノの街自体の標高は262mと低く、真夏は35度を超えるほど暑くなる。それゆえ、ボルツァーノの街と周辺の山を歩くには、新緑の季節が最適なのだ。

 周囲の山々の村との交通も非常に発達していて、イタリア国内とは思えないほど整備されているので、短期間の滞在でも予想以上にたくさんのアクティビティが楽しめるだろう。クラフトビールとソーセージ、本格ザッハトルテなどのスイーツもこの地を訪れる大きな目的の一つだ。

街並みも食文化もイタリアとは全く異なるボルツァーノ。旧市街を歩いているだけで外国旅行の気分に浸れる
道端のスタンドで売られているホットドッグ。なんてことないストリートフードなのだが、これが抜群に美味しい。これを食べに行くだけでもボルツァーノまで足を延ばす価値はある