復活祭が終わり、いよいよ本格的な行楽シーズンがやってきた。晴れた週末には、アウトドアを満喫したい人々がこぞって海へ山へと繰り出している。観光シーズンも本格化し、旧市街は世界中からやってきたツーリストであふれかえっているが、ローマの中心部には観光スポットだけでなく、ハイキングやピクニックも楽しめる緑豊かなオアシスもある。観光やショッピングに疲れたら、自然の中に身を置いてホッと一息つけるボルゲーゼ公園を歩くのがおすすめ。今回は、ハイキングコースとしても人気のボルゲーゼ公園についてご紹介しよう。
■スペイン広場、ポポロ広場から徒歩数分に位置する緑の楽園
ローマに数ある観光名所の中でもひときわ混雑しているスペイン広場とポポロ広場。ショッピング・ストリートが集まるこのエリアはツーリストや地元民で一年中ごった返しているが、ローマのオアシスとも呼ばれるボルゲーゼ公園は、その2つの広場から徒歩数分で行ける距離にある。広大な公園には全部で9つの入り口があるのだが、ツーリストにとって最もアクセスが便利なのはピンチョの丘の入り口とメトロA線フラミニオ駅を出てすぐの場所にある入り口の2か所だろう。
スペイン階段を登り切り、トリニタ・デイ・モンティ教会を正面に見ながら左手に延びている道をまっすぐ進むと、パノラマ・スポットとして有名なピンチョの丘にたどり着く。ピンチョの丘の背後に広がる公園内には、バロックや新古典主義の彫刻や噴水、ボルゲーゼ美術館など、16世紀以後の各時代の建築、芸術品があり、森林浴とアート鑑賞が一度に楽しめるスポットでもある。一方、ポポロ広場からはサンタ・マリア・デル・ポポロ教会の脇にある坂道を登るか、ポポロ門を出た右手、メトロの駅があるフラミニオ広場にボルゲーゼ公園の入り口がある。