■グライエアルプス屈指の景観美を誇る渓谷

 チェレソーレ・レアーレに滞在中、お天気が安定するのを待ち侘びていたが、ようやく晴れ間が見えた1日、早朝から3,000m超のタオウ・ブランク山登頂を目指して歩き出すことにした。登山道の出発点はチェレソーレ・レアーレから車で30分ほど走ったところにある。

 登山道の入り口がある県道50号線(SP50)は積雪が多いアルプスの渓谷にあるため、例年10月中旬から5月中旬の期間は通行止めとなっているが、グライエアルプス屈指の景観美を誇る道路で、自転車レース「ジーロ・ディ・イタリア」のコースとしても知られている。なだらかな曲線が続く美しい渓谷にある駐車場に車を停め、湖を右手に見ながら下っていくと登山道入り口の標識が見えてくる。ここから続く登山道はロセット峠(2,935m)からレイニール峠(3,084m)へと延びている。最終目的地のタオウ・ブランク(3,438m)までは、片道3時間強と予測を立てているが、絶景ポイントで写真を撮ったり、おやつ休憩を挟んだりすると、予定をオーバーすることも考えられる。

 イタリアのアルプスを歩くとき、自分のペース(かなりゆったりペース)と上記のロスタイムを考慮して、だいたいいつも標識に記された所要時間プラス1時間を目安に予定を立てるようにしている。標識に出ている所要時間はあくまでも目安なので、そこから自分のペースや休憩時間などを計算したうえで登山計画を立てると帰路の心配も少なくなるだろう。

夏期のみ通行が可能となるニヴォレ峠の県道SP50。高い山脈に囲まれた景観美が有名
車道沿いにある登山道の入り口。ここからタオウ・ブランク山頂を目指して登り始める
穏やかな登りからスタート。ピンク、黄色、白など草花の咲き乱れる緑の平原に心が躍る
ルートの分岐点。雪山の山頂を正面に見ながら進む。どんどん登りがキツくなってくる
ロセット峠に向かう登山道。運が良ければアルプス・マーモットなどの野生動物も見られる