クリスマスを間近に控え、街はショッピングに繰り出す人々の喧騒でいつも以上に騒々しい。どこかでホッと一息つきたいな、と思っていたところ、馴染みのトレッキング仲間から「面白い場所を見つけたから歩きに行かないか?」とお誘いがあった。渡りに船と喜んでお誘いに乗ることにし、パニーノのお弁当を持って半日だけのアーバン・トレッキングに出かけた。
場所はなんとローマ市内でも知られた住宅密集エリアのど真ん中。「こんなところに自然と触れ合えるトレッキングコースがあるの?」と半信半疑で入り口の看板を眺めていると、このトールマランチャの農地はアッピア街道州立公園の一部であることがわかった。もともと放置されていたものがここ数年で整備され、このエリアが加わったことによりアッピア街道州立公園は欧州、いや世界でも最大規模の自然公園として認知されるようになったという。