■日本の里山を遊び尽くしたい!

 シンプルな道具だからこそ得られる解放感や達成感。それが歩くスキーの魅力だ。何よりも、雪の森を歩いたり滑ったりするのは、とにかく楽しいの一言。今まで経験したことのない新しいスキーの楽しみが目の前に開けたように思えた。

 また、こういった里山をフィールドにしたスキーは、すごく“日本らしい”とも思った。日本の山を見渡すと、多くの場所が樹林帯。なにしろ日本は国土面積の67%が森林という、世界有数の森林大国でもある。“歩くスキー”で日本の里山を遊び尽くしたい。一日を終えて、そんな気持ちになった。

杉本晴美(すぎもと・はるみ) 登山・自然ガイド「山音(やまね)」主宰。 https://mngyamane.blog.fc2.com/

【ガイド】
杉本晴美(すぎもと・はるみ)
登山・自然ガイド「山音(やまね)」主宰。
学生時代に過ごした長野の風景に魅せられ長野県信濃町に移住。田舎暮らしをしながら安全に自然を楽しむ山歩きをモットーに登山・自然ガイド、スキーやスノーシューでの雪山ガイド、自然体験活動指導などを行っている。地元の妙高戸隠連山国立公園や上信越国立公園の山々、北アルプス八ヶ岳を中心に、山跡や古道なども広く案内している。