■味はアルファ米が圧倒的においしい(個人的意見です)
「これじゃ、アルファ米はいいところなしじゃないか」とお考えのみなさま、お待たせ致しました。アルファ米のターンがやってきました。
戻した状態を比較してみよう。
アルファ米は一粒一粒がふっくらと粒立っていて、普通に炊いた米に近いのに対して、フリーズドライは粒の形が崩れ気味。規定の水分量で戻したものの、少し柔らかめに仕上がった。水の量を減らして再度試してみたが、結局アルファ米のように粒立った状態に仕上げることはできなかった。
食べ比べてみると、味の印象は見た目の通り。
アルファ米の方がフリーズドライ米より食感がしっかりしていて、「白飯」としておいしく食べられる。個人的には、おかずと一緒に食べるならまだしも、フリーズドライ米を白飯として食べるのは少々しんどかった。
アルファ米は、その名前から最新技術で作られた製品のように思うかもしれないが、じつは歴史が古く、その誕生は第二次世界大戦末期まで遡る。戦場で米を炊いた煙で居場所が知られないようにと、水を入れるだけでできるおいしいご飯として実用本意で開発された。そこから80年以上、アルファ米は研究を重ねて味を磨き上げてきたってわけで、そりゃおいしいわけだ。
わかったかね、フリーズドライ米!
■汁っぽく食べるのが正解かも
では、フリーズドライ米をおいしく食べる手段がないかっていうと、そうではない。
最近、山では日清食品の「カレーメシ」や「ぶっこみ飯」を食べている登山者をよく目にするようになった。商品やHPに明記はされていないが、調理時間や食感を考えると、あれもフリーズドライ米を使っているに違いない。日清クラスの大企業が試行錯誤した結果と考えれば、そこにフリーズドライ米をおいしく食べるためのヒントがあるのではないか。味付きのものを選んだり、カレーやスープと併せて、少し緩い食感を生かす食べ方が正解のように思う。
個人的な結論としては、登山で使うならあくまで基本はアルファ米が選択肢。で、長期縦走など、味よりも重量やすぐ作れることを優先したい時がフリーズドライ米の出番、と使い分けるのが良さそうだと感じた。
みなさんも、アルファ米とフリーズドライ米を使ったオリジナルのおすすめレシピがあったら、ぜひコメント欄に書き込んでいただきたい。