中国地方を流れる高津川水系は、支流が多く、上流に大規模なダムがないことでも知られる清流だ。透明度の高い流れが広がり、渓流魚が棲む環境が色濃く残っている。瀬が続くこの川には、ゴギ、ヤマメ、アマゴなどが潜み、ルアーで一尾を探す渓流釣りの舞台としても魅力が深い。
今回は高津川水系で、クラシカルなベイトリールを組み合わせたタックルを手に、ミノーを使った渓流釣りを楽しんできた。澄んだ流れの中で出会ったのが、30cmを超える大型のヤマメ(尺ヤマメ)。自然の中で出会う一尾は、特別な存在となった。
■高津川水系が渓流ルアーと相性のいい理由
高津川は島根県西部を流れる一級河川で、中国地方でも屈指の水質を誇る清流として知られている。流域には大規模なダムがないこともあり、自然のままの流れが多く残されているのが特徴だ。
今回挑んだのは、高津側水系の支流の一つで上流域は瀬が多く、石や岩が点在する変化に富んだ地形が続く。こうした流れの中にはヤマメやアマゴが付きやすいポイントが点在しており、ルアーでの渓流釣りとも相性がよい。
今回挑んだエリアではヤマメが中心だが、場所によってはゴギやアマゴが顔を見せることもある。透明度の高い流れの中では魚影を目で追える場面もあり、視覚的にも楽しめるフィールドだ。
■なぜ今、クラシカルなベイトリールで渓流釣りなのか
今回の釣行では、クラシカルなベイトリールを使用した渓流ベイトスタイルで釣りを行った。
トラウトフィッシングではクラシックリールを使う釣り人も多く、SNSなどでも多くみられる。また、渓流魚にクラシックなタックルの組み合わせた写真は雰囲気もあり、映えにもつながるようだ。
クラシックなタックルは現代的な軽量で扱いやすいベイトリールやスピニングリールと違い、操作には多少の慣れが必要だが、その分ダイレクトな操作感や魚とのやり取りを楽しめる。道具としての性能は現代のリールには敵わないが、クラシカルなリールは道具を操るおもしろさや佇まいが釣りの時間を濃くしてくれる。
このようなリールは、雰囲気だけでなく釣れた時の満足度も高めてくれる。そして、渓流釣りの魅力をより深く感じさせてくれるのだ。
渓流のベイトタックルが出てきたのは2010年代中盤から後半にかけて。軽いルアーを投げられるベイトリールが発売され、今では、渓流用のベイトリールも発売されている。
ピンポイントへのキャストが求められる場面が多い渓流釣りでは、キャストコントロールがしやすいベイトタックルは相性がよい。瀬の中の流れや石の際を、テンポよく狙って投げる釣りに向いていると言える。
手返し(魚を釣ってから針を外し、再度ルアーを投入するまでの一連の動作)も早く、スピニングリールに比べて、キャストから巻くまでの動作が少ない。そのためラインが流されることなく、ルアーが着水したと同時に巻き始めることができるのだ。