■これが「デジタル水分計」の実力だ

切り出して乾燥中の薪の含水量

 2年前に関東地方を襲った台風で倒れてしまった我が家の杉を、割って乾かしておいた薪で試してみよう。

 出た数値は「20.2%」。

 保管環境や保管方法で乾き具合は変わるが、この数値は焚き火に使うにはちょうどいいだろう。

 

販売されている薪の含水量

 続いて測ったのは、ホームセンターで売られていた広葉樹・アカシアの薪。数値は「13.6%」と、さすがの含水率。火にくべると、とてもよく燃えてくれて火持ちもバッチリだった。

 ちなみに、腐ってから乾いた薪は、数値自体は低くなるが中がスカスカで火持ちが悪く、いくらあっても足りなくなる。必ずしも数値が低ければ良い薪なわけではなく、適正な水分量がないと逆に燃焼効率を下げてしまう。

 もし燃やしてみて、薪が湿っているせいで燃えが悪いと感じたなら、日干しにするか焚き火台の周りに置いて輻射熱で乾かしてから使うと良い。

保管方法を間違えると、いつまで経っても乾かない

 しばらく雨ざらしになっていたけれど表面は乾いて見える薪を測ってみたら、思いのほか芯の方が湿っていた(47.9%)。触った感じや見た目だけでは判断が難しいので、保管場所は雨に濡れず風通しが良いところにおくこと。

 この状態のままで燃やしてしまうと……。

水を多く含んだ薪を燃やすと煙の量がすごい。分かりやすいように過剰に煙を出してみた

 モクモクとした煙が大量に出てしまう。濃い煙ほど水分量が多い証拠だ。写真で撮る分には幻想的に見えるが、実際にこんな焚き火に遭遇すると迷惑でしかない。

 正直、含水計は持っていても持っていなくても困らない道具だが、ちょっとしたネタにはなる。

 あなたも話の種に、購入を検討してみてはいかがだろう。