私は焚き火を生業にしているのだが、先日、久しぶりに“焚き火なし”のBBQだけのイベントに参加した。そもそも焚き火が禁止されている場所なので仕方がない。とはいえ、「BBQはOKで、焚き火はNG」。決められたルールは守るようにしているが、なんとも不思議なルールである。
話を戻そう。やはり、私は必然的に火起こし担当であった。断る理由もなく引き受けるが、正直、炭に火をつけるのは久しぶりすぎて、ちゃんとできるかドキドキした。道具はすべてレンタルで、渡されたのは炭、袋に入ったジェルタイプの着火剤、団扇。以上。
団扇で扇いで空気を送り込むのが狙いのセットだろうが、経験上、ピンポイントで空気を送り込める火吹き棒ならまだしも、団扇は不必要。どうしても全体を扇いでしまい、せっかく温まった空気が抜けてしまうし、灰が舞って火起こしどころではなくなってしまう。実際、隣にいたグループは扇ぎまくったあげく、火がつかず、BBQ場スタッフのお世話になっていた。
「火起こしのプロなら、手助けしてあげれば良いじゃん」なんて言われそうだが、このご時世、余計なお節介をしてはなにがあるかわからない。それほどお人よしでもないので、横目で見ているくらいが丁度いい。
皆さんも急な出番で失敗しないためにも、炭の火起こしの基本を知っておいて損はないだろう。