近年、焚き火の後始末をしないで帰ってしまう「焚き逃げ」なる行為がニュースに良く取り上げられている。ゴミと火をきっちり処理するまでが「焚き火をする人の責任」であることを忘れないでほしい。

 燃え切っていないゴミが残る焚き火跡を見かけると、残念な気持ちになる。ゴミを持ち帰る面倒くささと、これくらいなら燃やせるだろうという気持ちは理解できる。しかし、焚き火にゴミを入れても完全に燃やし切ることは難しいので、ゴミは焚き火に入れないにかぎる。

■焚き火でゴミを燃やし切るには温度が足りない

食べかけや生ゴミはポイッと焚き火に放り込みたくなってしまうが…

 家庭で出る可燃ゴミは、焼却施設で800~1,000℃で燃やされるそうだ。焚き火の温度を測ってみると、瞬間的に700〜800℃台になるのがせいぜい。小さな焚き火では、焼却に十分な高温を維持し続けるのは不可能なので、焚き火にゴミを入れても燃え切らないのだ。

高温で安定させるには結構な量の薪が必要