蚊との格闘が4月から始まっている。今年は暖かい日が多く、例年より早いかもしれない。早くも敗戦ムードが漂っているが、「1万回刺されれば、抗体ができるかも」とあるテレビ番組で言っていたのを信じ、いつか刺されても痒くならないことを願っている。
悠長に構えていられるのは、ここが日本だからであって、もしも毎年数十万人が命を落としているマラリアを運ぶハマダラカに刺されたら一大事だ。アフリカなど熱帯地域に生息する蚊だが、ここ数年では韓国でも発生しているそう。日本でも発生した経緯があるので、油断してはいけないことは確かである。
都合のいい話を信じているとはいえ、無駄に刺されるのは不本意ではあるので、できる蚊の対策はしている。もし刺されてしまった時の、アウトドアならではの応急手当てを含めて、ご紹介したい。
■焚き火で煙幕を張り、蚊を後退させよう
毎年、刈っても刈ってもすぐに生えてくる雑草に手を焼いている。刈ったあとはそのまま放置し、乾かしてから処分するようにしている。乾かすことによって量と重さがグッと減り、使うゴミ袋の枚数が減らせるからだ(※各自治体によってゴミの扱いが異なるので、ご確認ください)。ちなみに、雑草や伐採した枝などを勝手に野焼きすることは禁止されているので要注意。
通常通りに焚きつけと薪を組み、その上にひと握りほどの雑草を被せ、着火する。こうすると、雑草の煙が即席の蚊取り線香代わりになる。
雑草をかぶせることで燃焼を妨げているかのように見えるが、じつはフタ代わりになって熱を蓄えてくれる。この手法は、濡れた薪や枝を燃やしたいときにも使われる。雑草の代わりに濡らした新聞紙で覆っても、熱が籠って薪を乾かしてくれる。
このときに火吹き棒で空気を送ってしまうと、温度が下がってしまうので吹かないこと。
着火まで通常よりは時間がかかって煙が立ち込めるが、その分、蚊が周囲からいなくなるような気がする。蚊取り線香の成分は除虫菊に含まれるピレトリンなので、もしかしたら雑草のなかにも同じような成分が含まれているのかもしれない。試してみる価値はあるはずだ。
私は自宅の雑木林で行ったが、キャンプ場や庭では煙が周囲の迷惑にならないように十分配慮していただきたい。