この夏は猛暑の中、汗だくになりながら焚き火をした人が多いはず。私もそのひとりで、せっかくキャンプに来たのだからと無理やり焚き火をして、苦行のようになっていた。しかし、やっと暑さが落ち着き始め、焚き火日和になってきた。ただ喜んでばかりはいられなく、火を焚くためには注意しなくてはいけないことが増えてくる時期でもある。

■紅葉に見惚れてしまわず、葉っぱをスイープ

落ち葉はキレイだけれども……

「早く暖かくならないかな」

「早く寒くならないかな」

 人間、四季折々の自然の表情が見えるまではそんなことを言うくせに、いざシーズン本番がやってきたらきたで、「暑すぎる」「寒すぎる」などと文句を言ってしまう生き物である。

 紅葉に関してもそうで、「今年はキレイに色づくかな」と楽しみである。とはいえ、紅葉後の落ち葉は厄介者でしかない。そう思うのは、私が若い頃に道路掃除のバイトをしていたからだ。

 落ち葉が覆った道路を人や車が通ると滑り、転倒してしまう可能性がでてきてしまう。濡れた葉っぱはなおさらだ。そんな事故が起きないよう、人知れず深夜に清掃員がひたすら道路を掃きまくっていることはあまり知られていない。当時、苦労したバイト時代の苦い思い出も月日が経って薄れつつあり、落ち葉の呪縛からやっと解放された。かと思いきや、今度は焚き火を仕事にするようになり、再び落ち葉と関わることになった。

我ながら軽やかなホウキ捌きである