■人力での回送方法

 単独行で行く場合、やはり頼れるのは己の力である。公共交通機関が利用できる川は積極的に活用していきたいが、それがなかったり時間に縛られたくない場合は、基本的に自家用車+(自転車or徒歩orラン)が回送手段となる。

 僕の場合もっとも多いパターンが、車に自転車を積んで現地まで移動し、まずゴール地点に自転車を置いておく。それからスタート地点へ車で移動して川下りをスタート。ゴールしたらパックラフト一式を担ぎ、自転車でスタートまで戻るというパターンだ。

時間に縛られないし、自転車移動も気持ちいい! 熊野川にて

 デメリットとしては途中でリタイヤできない(ゴールまで行かないといけない)ということと、パックラフト以外の場合は担いで移動できないから、ゴール地点にカヌーなどを置いていくことになって盗難のリスクがあるということだ。

 距離が短い川下りの場合は、自転車なぞ使わずに歩くか走るかした方が手っ取り早い。パックラフトを担ぎ、のんびり川を見ながら歩いていくのは、個人的には旅情があって大好きな移動手段だ。徒歩だと地元の人と会話する機会も多くなり、川旅がより深いものとなるからおすすめである。

この格好で歩いているとよく声をかけてもらえる(笑) 安居川にて

 最後の方法はランニング回送である。この場合、重い荷物を担いで行けないから、ゴール地点に荷物を隠して猛ダッシュで車を取りにいくということになる。盗難の不安からか、めちゃくちゃ速く走れるぞ!(笑) 川下りついでにトレーニングもしたいという、わがままな変わりものにおすすめの荒業だ。

赤木川沿いを猛ダッシュで戻っていく。盗難のスリルとの戦い

 このように、回送方法は旅のスタイルや人数、公共交通機関の有無によっていくつものパターンが存在する。ここでは書いてないが、船を使った移動であったり、登山と絡めた山越えスタイルだって存在する。だから単純に「どうやって戻るの?」と聞かれても答えに困っちゃうのだ。

 なのでもしあなたがその質問を受けたら、この記事のURLを相手に教えてあげれば話が早い。あなたや質問者だけでなく、もれなくブラボーマウンテンも喜びます! 一石三鳥!

 では、楽しい川旅を!