■着火剤はいつもの倍の量を使う

多いかな、ってくらいが丁度良い

 暖を取ることを最優先に考えて、着火剤はガンガン使う。ブッシュクラフト的な火起こしも楽しいが、冬場は背に腹は代えられない。

 今回、私も通常時の2倍近くのジェルタイプの着火剤を使用した。ジェルタイプの継ぎ足しは引火してしまう危険があるので、始めから思い切って出しておくこと。

■焚きつけをひたすら燃やし続ける

太い薪を始めから燃やさず、細い薪からスタートして徐々に太くしていく

 太い薪ではなく、「焚きつけ」と言われている、枝や細く割った薪から燃やしていく。本来はひと握り分程度あれば、太い薪に炎を燃え移すのに十分な量だが、寒いときは焚きつけを最初に燃やし続けることがポイントになる。

 太い薪へ火を渡す役割というより、焚き火台の熱を一気に上げる役割だ。この3倍の量は確保してから燃やすこと。

■それでもダメなら最終兵器を登場させる

炭起こしに活躍するバーナー。写真は草焼用

 バーナーなんて……と思わず、あるものを駆使して火起こしをすることもテクニックのひとつである。ただ、いきなりこれで太い薪を燃やそうとすることはNGで、従来通り焚きつけから燃やして徐々に薪の太さを上げていく手順は守らないといけない。いくら文明の利器とはいえ、寒い日には簡単には燃えてくれない。

 大袈裟と思われるかもしれないが、氷点下での火起こしは誰もが苦戦するので、備えておいて損はないはず。いつもより下準備に時間がかかってしまうが、早く暖を取りたい気持ちをグッと抑え、準備を疎かにしないことが大切だ。焚き火難民にならないよう、これらの方法を参考にしてもらえれば嬉しいかぎりである。

 あの若者たち、焚き火を嫌いにならないでね……。

あああ
焚き火ビギナーだけでなく、中上級者にもおすすめ