■危険箇所をチェックしておこう!

 下るコース、入川、退川ポイントがある程度決まったら、「ここ危険だな」というポイントを調べる作業が始まる。これも他の人の川下り情報があれば積極的に読んでおき、ない場合は再び衛星写真から情報を汲み取る作業だ。まずチェックするのは、川の中にある人工物。わかりやすいのは堰堤とテトラポットだ。堰堤がある場合は、右岸と左岸のどちらからポーテージ(上陸して徒歩で越える)できるかなどを見ておく。テトラポットは、大体川の流れが鋭角にカーブしている先に設置されている。知らずに突っ込むと大変なことになるので、これだけは必ずチェックしておくこと。

カーブの場所にはテトラポットが多い

 テトラポットに限らず、川がカーブしている場所は流れも複雑で、さまざまな危険が潜んでいる。この辺りは経験を積めば、衛星写真を見るだけで多少の予測が可能にはなる。

 僕は激流派ではないので、激しそうな瀬がある場所もしっかりチェックする。そういう場所は衛星写真上でも白波が立っているからわかりやすい。瀬に入る前にスカウティング(下見)のために上陸できる場所はあるかとか、比較的ストレートな瀬で、瀬の先にカーブがないような場所なら「これなら行けそう」とか、最初から複雑そうならポーテージが可能かどうかをチェックするのだ。

岩が点在し、いかにも流れが複雑なパート。僕なら安全策で左岸(上流から見て左)をポーテージする

 当然、所詮衛星写真なので参考程度にしよう。ブログなどの情報も同様だ。川は増水や渇水によってその表情を大きく変える。調査時にはあった川原が、当日は川の下に潜って存在しなかったなんてことはザラにある。そこで参考にしたいのは、この川の観測所が発表している「水位表」である。

<「川下り情報収集の秘訣・前編」をチェック>

川下りの情報収集のポイントをおさらい
・どこから川に入って、どこから道に上がるかの2点が大事
・川原に降りられる道は橋の近くに多い
・漁業組合のHPも参考にすること
・川のカーブやテトラポット、岩などの危険箇所を予習する