■ルートの絞り込み作業をしよう!

 続いて、その川のどこからどこまでの区間が川下りに向いてそうかを絞り込む。ここで活用するのが、Googleマップの衛星写真。川下り情報が少ない川の場合は、川の上流から下流まで眺めながら消去法的に絞り込んでいく。

 上流部なら、見た感じ岩がゴツゴツしていたり、浅すぎるところは除外。ダムや巨大な堰堤がある場合も除外。僕はのんびり清流派なので、激流が多い(写真で白波が多く立っている)ところも除外する。下流部は、街の中で味気ない区間や、広大で漕ぐだけでしんどそうな河口付近も除外だ。

 この作業だけで、エリアはだいぶ絞れるし、下れそうにない川はこの時点でアウトになることが多い。

浅いし堰堤も多く、除外対象の区間だ

 炙り出された区間の中で、さらに十分な水量がありそうで、周りに人工物が少なく、良さげな川原が多い区間を絞り込んでいく。僕にとってこの作業は、事前調査においてもっとも楽しい時間だ。

 川に沿って調査していくと、いい感じの集落や神社があったりするし、最近のGoogleマップには「○○展望地」とか「謎の〇〇」とか、気になるワードが載っていることがあってワクワクする。例えば、川の上に「ドラえもん岩」なんて書いてあった日には、もういっそそこにピンを立てて川下り計画を立てることもある。

 ルートを絞り込む際には、距離も重要だ。僕の場合、1日の川下り距離の目安は5〜15km程度で考えている。僕はとにかく寄り道もするし、川原で釣りや昼寝もする。川下りだけが目的じゃないので、良い川ならじつは2kmもあれば十分だったりもする。川下りとのトータルバランスで考えると、8kmくらいがちょうどいい満足感を感じられる距離だ。

右クリックして「距離を測定」とすると距離が測れる

 さらには、川に並行して電車が通っている場合はルートを絞りやすい。このあたりから川下りできそうかなぁって地点付近にある駅と、そこから5〜15km先の駅の間でルートを決めると、おおよその回送のプランも同時に立てることができる。

駅と駅を結ぶと回送計画も立てやすい

 川の概要を把握し、ある程度絞り込みができたら、ここからは入川ポイントや危険箇所のチェックなどの細かな調査が始まる。

<より細かな調査方法編へ続く>

 

川下りの情報収集のポイントをおさらい
・まずはネットで川の概要把握からスタート
・衛星写真を参考にルートを絞り込む
・1日の川下り距離の目安は5〜15km程度。8km前後がちょうどいい
・川によっては2kmでも十分楽しめることもある
・電車やバスなどの交通機関もチェックし、回送プランを考える