■川旅を楽しむための手段はたくさんある
スクールやガイドツアーに参加することはマストではないが、それは間違いなく近道だ。川の楽しさも教えてくれるし、さまざまな知識や技術も教えてくれる。
また、単独で事故をしてしまう人の多くが、別に1人で行きたかったわけじゃなく、仲間がいなかったからという人も多い。今はSNS上でさまざまな川下りグループと繋がることもできるから、経験のある仲間と行って色々教えてもらうのもいいだろう。グループでの川下りには、単独行とはまた別の楽しさがあることも事実だ。
川の環境が悪くなる一番の原因は、人々の川への「無関心」だと僕は思っている。だから個人的には、もっともっと多くの人が川というフィールドに親しんで、素敵な経験をして欲しいと思っている。そのために、各々が自分のスタイルに応じて“段階”を踏んでもらい、悲しい事故が減っていってくれることを切に願っている。
かつて誰かが「初めての川を単独で下る興奮は10代の頃の初デートに似ている」といったが、ほんとにそうだと思う。川は最高に楽しくて最高に危ない場所。あなただけの感動を求めて、万全の準備と覚悟でもって川を旅してほしい。