旅行や出張で飛行機を利用するとき、窓側か通路側で迷うことはないでしょうか? トイレに行くなら通路側ですが、せっかくなら窓から見える非日常な景色を楽しみたいところ。

 山岳県、長野県にある「信州まつもと空港」から北海道へ空の旅。その機内から望む景色はひと味違います。雪に覆われた北アルプスの絶景は、山好きな人はもちろん、そうでない人もきっと眼を奪われること間違いなし! 遊覧飛行を楽しむように絶景を堪能できるフライトを紹介します。

■日本で一番高い標高、信州まつもと空港へ

信州まつもと空港は、空港、公園利用者に向けた広い駐車場がいくつもあり、そのすべてが無料となっているのも嬉しい限りです

 信州まつもと空港は、長野県松本市と塩尻市にまたがる空港です。標高は657.5mで、日本で一番空に近い空港として知られています。一帯は「松本平広域公園(信州スカイパーク)」となっており、イベント会場としても利用される「やまびこドーム」や、松本山雅FCの本拠地「サンプロ アルウィン」などの施設とともに近隣の人々から親しまれている場所です。

 札幌(新千歳空港)へは、「FDA(フジドリームエアラインズ)」がJALのコードシェア(共同運航)として、1日1便運航しています。とくに真冬は帰りの便は夕暮れのタイミングで北アルプス上空となるため、幻想的な雪の北アルプスの絶景と出会えるチャンスです。

■行きは“A” 北アルプスを見下ろす大絶景!

エンブライエル175、明るいオレンジ色の5号機へ

 当日は朝からすっきりと晴れており、絶好のフライト&撮影日和でした。自宅から車を走らせ、信州まつもと空港へ。ターミナルのエントランスを抜けると正面に「FDA」のカウンターがあります。チェックインを済ませて、2階の出発ゲートへ。コンパクトな空港だけに迷うようなこともなく、移動もわずかな距離で済みます。

 明るいオレンジ色のエンブラエル175(5号機)が滑走路の端まで移動しました。座席はやや後ろよりの“A”。進行方向左の窓側の席です。いよいよテイクオフです。普段、別のフライトならこのあたりから眠りに落ちることが多いのですが、この路線では寝ている場合ではありません。

上昇中、西へ延びる谷の奥に、白く輝く乗鞍岳が見えました

 一気に加速した機体は、芝の広場から手を振っている人たちに見送られ、北へ向けて空へ飛び立ちます。まずは西へ延びる谷の奥に、白く輝く乗鞍岳が見えました。ここから息をつく暇もない一大スペクタクルの始まりです。

離陸からわずか5分ほどで、穂高連峰、槍ヶ岳が窓の外に。白銀にきらめく北アルプス南部の絶景が広がります

 離陸からわずか5分あまり。穂高連峰、槍ヶ岳、白銀にきらめく北アルプス南部の絶景が窓の外、目線のわずか下に広がっています。さらに機体が高度を上げると、白山までくっきりと見通すことができました。

眼下には仁科三湖の木崎湖、北アルプス北部の山並みが見え始めました

 景色はそのまま北アルプス北部へと移っていきます。爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳から白馬岳周辺は、立山、剱岳と合わせて圧巻のボリュームです。上空から見下ろすと積雪量の多さにあらためて感嘆します。山裾には“HAKUBAVALLEY”のスキー場が隣り合わせに連なる様子も確認できます。

 シートベルトサインが消える頃、新潟県から富山県にかけての日本海の海岸線が見えてきました。冬にしては明るく穏やかな表情の海原に、わずかに白波が見えます。

 高度をさらに上げて、今度は雲の海が広がっています。ここでようやくひと息。ドリンクのサービスが始まりました。ちなみに人気の「シャトレーゼ」のお菓子“梨恵夢”がお茶請けに提供されるのはポイントが高い!

 機内アナウンスによると、時速約900kmで日本海沿岸を北上し、30分足らずで新潟市上空へと到達したようです。非日常、雲上の昼寝へと誘われました……。

※ 筆者は長野県在住のため、信州まつもと空港→新千歳空港が行き。新千歳空港→信州まつもと空港を帰りの表現とさせていただいております。

ウトウトしているうちに、北の大地の上空へ。本当にあっという間です