■梅の名所「大倉山公園」へ
新横浜公園で野鳥観察を満喫できたら、鶴見川沿いを歩いて、近くの大倉山公園に行ってみよう。午後の光を浴びて、旬を過ぎたススキを眺める。冬の訪れを感じる風景だ。
閑静な住宅街を抜けると、緑に囲まれた空間が見えてくる。ここが大倉山公園だ。
適度な起伏があり、谷戸の地形を生かした公園であることがわかる。大きなイチョウの木の下には東屋もあり、程よく疲れた足を休めるにはちょうど良い。
様々な木が植えられ、地面は色鮮やかな落ち葉で埋め尽くされていた。北国から渡って来たばかりのアオジが「チッ、チッ」と鳴いていた。
■日本唯一の巨大絵馬に願いをかける
鶴見川周辺の自然をたっぷりと楽しんでいるうちに、サッカーのことはいつの間にか忘れそうになっていたが、今日は、サッカーも自然も満喫するのが目的だった。サッカー神社として有名な「師岡熊野神社(もろおかくまのじんじゃ)」へ急ぐことにしよう。
師岡熊野神社は、間もなく創建1300年を迎える、由緒正しい神社である。社紋がサッカー日本代表のエンブレムに使われている“ヤタガラス”であることから、最近では、サッカー関係者や日本代表を応援する人々が多く参拝にやってくるようになった。“ヤタガラス”は、迷い悩む人々を明るい希望の世界に導く「夜明けを呼ぶ鳥」とされる。今置かれている日本代表の立場を考えると、一層助けを求めたくなってくる。
本殿の右にあるのが、大絵馬。日本サッカー協会公認のエンブレムを用いた全国で唯一の絵馬とのことである。この裏面には、日本代表への熱い応援メッセージが数多く寄せられていた。
日韓ワールドカップ決勝の日産スタジアムから、まだ見たことのない未来へ願いを叶えるべく師岡熊野神社へ。
さあ、いよいよ運命のスペイン戦は間もなく。自然派サポーターである私も、あふれ出てくる高揚感をどこに持っていけばよいのか、自身をコントロールすることが難しい。そんな時には、新横浜公園や大倉山公園の豊かな自然を思い出し、心を落ち着けたい。そのうえで心の中で大きく叫ぶのだ。「頑張れニッポン!」