FIFAワールドカップカタール2022。日本代表はドイツに勝利したものの、コスタリカ戦では痛恨の敗戦。厳しいリーグを突破するためにも、自然派サポーターとしてできることは全力でしたい。そこで、日本代表にエールを送りつつ、自然を楽しみながら歩いてみた。サッカーも自然も満喫できる欲張り応援術だ。ファミリーやカップルで、熱い思いを胸に自然を楽しめるコースを紹介しよう。
■“2002 日韓ワールドカップ”の舞台は「日産スタジアム」
サッカーファンとしては、予選トーナメントの行方に胸の騒めきを抑えつけるのは無理な話だ。次のスペイン戦で全てが決する。20年前の“日韓ワールドカップ”決勝の舞台となった日産スタジアムを訪れてみた。
日産スタジアムは、1周940m。のんびりと半周ほど歩いてみる。するとそこには、2002年ワールドカップの記念碑があった。その時の決勝は、ブラジルvsドイツだ。つい先日、日本が勝利したドイツが、ここで決勝戦を戦っていたのだ。そんな相手に予選で勝ったなんて、世界に衝撃を与えたことは想像に難くない。
ワールドカップに一喜一憂してしまうほど熱くなっても、自然派サポーターとしては、サッカーだけというのでは満足できない。そこで、周辺の自然を楽しみながら、日本代表の快進撃に願をかけることにした。
まず訪れたのは、「鶴見川流域センター」だ。
日産スタジアムは、実は「鶴見川多目的遊水地」の中の「新横浜公園」にある。鶴見川は、昔から頻繁に洪水を引き起こしてきた。そのため、大雨時には、鶴見川の水を意図的に遊水地内に洪水をためるように設計しているのである。鶴見川流域センターはそんな鶴見川流域のことをわかりやすく展示してある施設だ。
■新横浜公園で水鳥を楽しむ
鶴見川流域センターを出たら、さっそく新横浜公園内を歩いてみよう。
新横浜公園の北側には池がある。ここには冬になると多くの水鳥が飛来するため、人気のバードウォッチングスポットとなっているのだ。
ご覧の通り、池は細長い形となっている。そのため対岸との距離が近くなっており、野鳥を間近に観察できるので、初心者も生き生きした水鳥の姿を存分に楽しめる。
多くの野鳥や生物が生息するということは、それを狙う猛禽類もやってくる。この日も、ハヤブサの仲間のチョウゲンボウが姿を現した。運が良ければオオタカを観察できることもある。また、時には珍鳥が池に入り込むことがある。そんな時は、多くのバードウォッチャーが各地から集結し、大賑わいになる。
取材日は短時間の滞在であったにもかかわらず、アオサギ・コサギなどのサギ類、コガモ・マガモ・ヒドリガモなどのカモ類のほか、タヒバリ・ハクセキレイ・イソシギを観察できた。ここで見られる野鳥の看板なども設置されていて、図鑑がなくても楽しめるようになっている。