「SUITAKU(スイタク)」って言葉を聞いたことがあるだろうか? それは、横浜唯一の水上タクシーだ。タクシーというだけあって、航路は自由にオーダー可能。しかも格安料金と聞いたら乗るしかない!
SUITAKUをチャーターして横浜港の“みなとみらい”地区で気ままな水鳥観察。そこには遊覧船や水上バスとは違う大きな魅力が。プライベート感たっぷりの新しいバードウォッチングスタイルを提案する。
■SUITAKUとは
横浜唯一の水上タクシーであるSUITAKUが運航するのは、横浜のウォーターフロントであるみなとみらい地区。パステルグリーンの小さな船は、波の穏やかな横浜港の海上を走る。
乗船場所は「象の鼻パーク」。ここは、1854年にアメリカのペリー提督が初めて横浜に上陸した歴史的な場所である。開港都市YOKOHAMAの象徴的スポットなのだ。
SUITAKUで最も楽しめるのは、貸し切りで自由に航路をオーダーできる「スイタク・プレミアム」だ。今回は、筆者が一人で貸し切り。なんとも贅沢な話だが、料金は、30分コースのプレミアム30なら3000円。60分コースのプレミアム60でも5000円。プレミアム30を最大乗船可能人数の6人で利用すれば、一人ワンコインで船をチャーターできるという信じられない格安料金となる。
いよいよ乗船だ。キャプテンに誘導され、SUITAKUに乗り込む。これからのクルージングへの期待に胸を膨らませる瞬間だ。
横浜唯一の水上タクシー! スイタク:https://suitaku.com/
■オーダー可能なチャーターはプライベート感たっぷり!
待ちに待った出航。さあ、どこに行こう。行先は全て筆者の自由である。
「まずは、お隣の大桟橋へ行ってみましょう」と声を掛ける。
飛鳥IIなどの大型豪華客船が停泊している時には、小さなSUITAKUがますます小さく見え、愛おしい存在に思えてくる。
「もうちょっと右に。そして、写真を撮るのでエンジンを切ってください」
「今度は少し左にバック。あまり鳥に近づき過ぎないように」
「あそこにカモメがいますね。そのまま前に進んでください」
などという、野鳥撮影のための細かいオーダーにも丁寧に応えてくれる。とてもありがたいことだ。
冬ではあるが、ポカポカ陽気で寒さを感じない。デッキで潮の香りを感じ、開放感に浸りながら船を進める。
「次は、山下公園にお願いします」