■対馬に暮らす島猫たちに出会う

 対馬でも希少なヤマネコの命を奪う最大の要因は交通事故だ。その数は2010年代(2010〜2019年)で71件にものぼる。ツシマヤマネコの推定生息数も、イリオモテヤマネコと同様に100匹前後とされているので、その影響は深刻だ。さらに対馬では、シカやイノシシ用のわなにかかってしまう錯誤捕獲も減少の大きな要因となっているそうだ。

 島の北部にある対馬野生動物保護センターを後にして、島と呼ぶにはかなりのロングドライブを経て、厳原港(いづはらこう)へと向かった。道中にツシマヤマネコに出会うことはなかったが、厳原の下町を散策すると何匹かの島猫に出会うことができた。人と自然との共生、人と猫との共生について、いろいろと考えさせられる旅となった。

観光名所、万松院の門前でポーズを決めるミケおばぁ
対馬の島猫たちも、やはり車の下は昼寝場所のようだ

*Us4 IRIOMOTE の活動についてはこちら→https://www.us4iriomote.org

*シマネコキネマの公式インスタグラム→https://www.instagram.com/shimanekokinema/

*本連載は毎月22日(=ニャンニャンの日)に配信予定です。次回もお楽しみに!