■豊島(てしま)

 2日目は、小豆島を経由して豊島に渡った。人口約800人の穏やかな島をゆっくり巡り、アートと共にまもなく収穫を迎える稲が黄金色に色づいた

 のどかな棚田の風景を楽しんだ。設置場所が決まっているアートと違って猫は神出鬼没だから、猫がいそうな場所を見つけるとついつい覗き込んでしまい、いつしかアートよりも猫を探す旅になっていることに気がつく。

 たくさんの猫に出会えたのは、唐櫃(からと)という集落だ。豊かな水場のある唐櫃岡や、港近くの集落で島の人たちの温かなおもてなしや美味しい島の恵みをいただいたのだが、同時に、島猫たちからの猫流のおもてなしを受けとった。

唐櫃岡では、矢羽根積みというこの地域独特の石塀に島猫が映えていた
唐櫃港近くの集落
唐櫃港近くの集落では、好奇心の強い赤猫族のおもてなしを受けた
塀の上でうとうとしていた猫。17時のチャイムが鳴ると、「今日の受付は終了ですよ」と目を閉じた
石塀の上で眠る猫
石の文化がある島らしく、さまざまな石塀があり、島猫の格好の居場所になっていた

写真/仲程長治 文/シマネコキネマ

 

(後編に続く)

直島・犬島・小豆島。アート、ときどき島猫【「瀬戸内トリエンニャーレな旅(後編)」琉球島猫百景〈特別編〉】

*本連載は不定期配信です。

*Us4 IRIOMOTE の活動についてはこちら→https://www.us4iriomote.org

*シマネコキネマの公式インスタグラム→https://www.instagram.com/shimanekokinema/