■尾瀬をとり囲む日本百名山

尾瀬ヶ原には至仏山、尾瀬沼には燧ヶ岳が間近にそびえ、どちらも尾瀬を代表する山として親しまれている。標高2,228mの至仏山は高山植物の宝庫として知られ、山頂付近からは尾瀬ヶ原を一望できる。
また、残雪期のゴールデンウイーク時期になると雪山登山やバックカントリーが楽しめ、その後、5月7日~6月30日は芽吹きはじめた高山植物を守るために登山道を閉鎖する。そして、7月1日の山開きによって夏山シーズンが開幕する。
鳩待峠や山ノ鼻から登ることができるが、山ノ鼻~至仏山のルートは登り専用になっており、下りは禁止。山ノ鼻から至仏山に登って鳩待峠に抜けていくか、鳩待峠からピストンするのが一般的だ。

燧ヶ岳の標高は2,356m。尾瀬の主峰であり、山頂部は視界が広くパノラマで景色を楽しめる。眼下に尾瀬沼、西側に視線を向けると広大な尾瀬ヶ原が広がり、日光連山や越後の山々まで見渡せる開放感が格別だ。

尾瀬国立公園には福島県檜枝岐村の会津駒ヶ岳も含まれる。標高は2,133m。雪解けの時期には山頂付近に駒ノ大池が出現し、稜線などに池塘が点在している。また、周辺にある帝釈山や田代山も国立公園に含まれる山々だ。
■夏の尾瀬は花の宝庫

唱歌『夏の思い出』の歌詞で知られている尾瀬は、水芭蕉が有名なところ。5月中旬~6月上旬の雪解けの時期が開花の時期で、この時期はまだまだ残雪が多い。夏が近づくにつれて次々と高山植物が咲きはじめ、ワタスゲ、ニッコウキスゲ、キンコウカなど色とりどりの花が尾瀬を彩るようになる。花の種類がとにかく豊富で、赤や黄色、青、紫など色もさまざま。さらに池塘には水生植物も生息している。



絶景と花が美しい夏の尾瀬はハイク&登山に絶好のシーズン
季節ごとの花や開花状況などは、「尾瀬山の鼻ビジターセンター」や「尾瀬沼ビジターセンター」のブログで紹介されているのでぜひチェックしてみよう。とくに花の季節である夏は、尾瀬がもっとも色鮮やかで美しいシーズン。爽やかな尾瀬の大自然に癒されて心も体もリフレッシュしにいこう。
写真:尾瀬保護財団
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