日本各地の魅力を紹介する「安涼奈さん初の著書」はこちら

 日本国内の旅や山登りを紹介するYouTuberとして、18万人もの登録者を誇る安涼奈(アリョーナ)さん。先日、自身初となる書籍『日本で山登りはじめました 外国人の私が感じる特別な魅力(KADOKAWA刊)』を刊行しました。

『日本で山登りはじめました  外国人の私が感じる特別な魅力』

 2014年から日本に住み、5年ほど前からはすっかり登山にハマったという安涼奈さんは、この4年半で600座もの山に登り、日本各地を旅してきました。そんな彼女の外国人ならではの目線から、我々日本人でも気がつかない日本の魅力を紹介する書籍は、自身のYouTubeチャンネルのハイライトを凝縮したような一冊に仕上がっています。

 ここでは、その一部をダイジェストとして覗き見。雨の6月にぴったりな「尾瀬」の思い出を紹介してもらいましょう。

■雨の日でも楽しめる山

鳩待峠から入山

 雨が降っても少しで済む予報だったら、みなさんはどこの山に登るだろうか。「そもそも、雨が降るなら山には行かない」という人が多いと思うけど、私のように雨の日でも楽しめる山を探す人も一定数いるだろう。

 せっかくのお休みだし、友達と一緒に登る約束もある。雨の予報がまだ確実ではないのならば、私が提案するのは“夏になれば日本人の皆さんが思い出す”であろう場所。そう、あの「はるかな尾瀬」だ。

 時期は梅雨の真っ最中の6月。6月の尾瀬といえば、水芭蕉の花が咲く季節。至仏山や燧ヶ岳といった百名山もあるし、きつい登山をしたくなければ、平坦な木道をのんびり歩くだけでも十分自然を楽しめる。さらに、山小屋もたくさんあるしね。

一緒に歩いたりょーじ氏と山ちゃん

 雨の尾瀬を一緒に歩いてくれたのは、同じく登山YouTuber のりょーじ氏と、その仲良しの山ちゃん。彼らと尾瀬の玄関口「鳩待峠」の駐車場で合流して車を降りると、外は冷たい小雨が降っていた。人は少なく、閑散としていた。

 出発すると、すぐに尾瀬名物の木道が始まった。じつは、かつての尾瀬は深刻な環境問題を抱えていた。昭和の登山ブームで多くの人が尾瀬を訪れ、ゴミのポイ捨てなんてザラだったらしい。そればかりではなく、湿原が踏まれすぎて、植物が生えなくなってしまうこともあったそうだ。そういった問題を解決するために、厳しい環境規制が設けられた。マイカー規制や木道の整備もその一環だ。

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