■料理の基本は楽しむことと再認識

炭の上に直にのせて焼く。火加減が命

 まず、薪を用意します。着火材を火床に置き、細い薪から中ぐらいの太さの薪を順に積み上げて点火します。メラメラと薪を燃やしていって熾火ができたら、ニンジンを網焼きにしてじっくり中まで火を通します。

 仕上げに熾火の上にニンジンを直にのせて仕上げるのが、この料理の面白い部分です。香ばしさと焦げ味のスパイスが融合して、なんとも言えない味わいを生み出してくれます。何より、作っている時にワクワクさせてくれるメニューです。網の上でじっくり焦げ目が着くまで焼くだけでもいいし、自宅ならばスキレットやフライパンで同じようにじっくり焼くのもOKです。

外は焦げていても中はホッカホカ。焦げ味がちょうどいいスパイスになる

 仕事柄、毎日料理をして毎週新しいレシピを考案しているので、「料理を楽しむ」という基本を忘れて、しかめっ面をしてしまうことも少なくありません。周りのみんなはよくわかっていて、「おまえ、いつも怖い顔してるよな」と言われ、その度にハッとするのです。

 あー、料理は楽しまないとなと。