はじめまして。小雀陣二です。

 僕は「アウトドアコーディネーター」という、ちょっと変わった肩書きで仕事をしています。主な仕事内容は屋外で料理を作ったり、撮影用のキャンプサイトを設営したり、そのための道具を揃えたり。時には国内外でカヤックのツアーなども手掛けています。

アウトドアコーディネーターの小雀陣二さん

 この連載では、30年以上に渡ってそんな生活を続けた中で覚えたたくさんの美味しいレシピや調味料、使い勝手の良いアウトドア調理器具の数々をみなさんに紹介したいと思います。どうぞよろしくお願いします。

■BBQのマンネリを打破する新兵器「ベジタブルバスケット」

金属製のバスケットに細かなスリットが入っている

 さて、連休を前に家族や仲間とのBBQを計画している方も多いことでしょう。定番の網焼きもいいけれど、いつもとはちょっと違う調理道具を使ったBBQに挑戦してみてはいかがでしょうか。

 みなさんは「ベジタブルバスケット」という調理道具を知っていますか? 僕が初めてこの道具に出会ったのは、アラスカ・フェアバンクスにある「Fred Meyer」という大型スーパーマーケットです。アメリカらしい大型のBBQグリルやギアが並ぶ中でこいつを発見しました。

 日本ではあまりその存在を知られていませんが、アメリカではメジャーな調理道具の1つなのだそうです。気がついてから見てみると、BBQ売り場には必ず売られていました。あちらのBBQ関連ギアは、なんでも大きいものが主流。8人用の巨大なベジタブルバスケットも発見したのですが、日本に持ち帰りたかったので僕はまず安くて小さいものを即買いしました。

 人気のウェーバー社の製品はメジャーで良いものですが、そこそこ値段がします。当時はブランドものではない、安いものを試しに持ち帰ってきました。