■白山(はくさん)
ルート:別当出合バス停 ←→ 白山室堂ビジターセンター ←→ 御前峰(日帰り or 1泊2日)
標高:2,702m
所在地:石川県
技術:★★☆☆☆ 体力:★★★☆☆
ポイント:開山1300年の禅定道を登る

●噴火を繰り返し名峰に育った、7つの湖を抱える日本三霊山
日本百名山のひとつ、また日本三霊山として北陸地方に堂々と鎮座する白山は、信仰の対象として崇められてきた名峰だ。北アルプスを縦走していると現れる西の雲にどっしりと浮かぶ独立峰。それが白山。
御前峰(2,702m)と大汝峰(2,684m)、剣ヶ峰(2,677m)で構成される白山を中心とする山岳地帯は、白山国立公園に指定され、山頂部には火口のあととされる湖が点在し、高山植物が咲き乱れ、山腹には豪雪が潤すブナやダケカンバなどの原生林が豊かな生態系を築いている。白山詣の禅定道が、かつて石川、岐阜、福井の各県から延び、いまは登山コースとして整備されている。

石川県側、標高1,260mの別当出合を起点とするコースがポピュラーで人気だ。山頂までの標高差1,440mの間には、山小屋やビジターセンターがあり1泊2日で楽しむ登山者も多い。山頂に登れば大展望が開け、霊山として圧倒的な存在感を放っていることが実感できるだろう。

●MAP

■御嶽山(みたけさん)
ルート:御岳ロープウェイ飯森高原駅 ←→ 八合目女人堂 ←→ 石室山荘 ←→ 剣ヶ峰(日帰り)
標高:3,067m
所在地:長野県
技術:★★☆☆☆ 体力:★★★☆☆
ポイント:噴火以来、2023年に再び開通した登山道

●標高3,000mを越える独立峰は、富士山とこの山塊だけ!
日本アルプスからひっそりと離れ、我が道をいく3,000mを超える独立峰。最高峰の剣ヶ峰(3,067m)の周りを継子岳(2,859m)、摩利支天山(2,959m)、などのピークが外輪山となって取り囲む日本百名山だ。麓のどこにいても望めるその圧倒的な存在感は、日本を代表する霊山に相応しい。

山頂部には山上湖が散在し、なかでも二ノ池は標高2,905mと日本で一番高い湖である。2014年9月、多くの登山者が犠牲になった噴火は記憶に新しい。2023年7月、立ち入り規制が続いていた剣ヶ峰と王滝山頂を結ぶ尾根「八丁ダルミ」が9年ぶりに解放された。噴火は落ち着いているものの念のためヘルメットの着用が呼びかけられている。

●MAP

■大山(だいせん)
ルート:大山ナショナルパークセンター → 夏山登山口 → 弥山 → 石室経由 → 6合目避難小屋下
から行者コース → 大山ナショナルパークセンター(日帰り)
標高:1,729m
所在地:鳥取県
技術:★★☆☆☆ 体力:★★☆☆☆
ポイント:水場がないので水は多めに!

●裾野は日本海へ滑り込む、海から突き出たような伯耆富士(ほうきふじ)
中国地方唯一の日本百名山として堂々と聳える独立峰。最高点は剣ヶ峰だが、そこまでの稜線が危険であることから第二峰の弥山(標高1,709m)を山頂としている。標高800mの山腹に1300年の歴史を刻む大山寺が建立され、その参道を歩くことから登山ははじまる。円錐形の山容なので山頂まではひたすら登り。水場がなく、六合目から上は日影が少なくなるので水を多めに持とう。

急な登りで振り返れば紺碧に輝く日本海と水平線に浮かぶ隠岐諸島が見渡せる。下山は行者コースから厳かな空気に包まれた大神山神社奥宮を詣で、大山寺本堂へ。雄大な大山の自然だけでなく、その麓の歴史も肌で感じられる有意義な山行となるだろう。

●MAP
