■コウテイペンギンとキングペンギンの違い

 大型のペンギンといえば、エンペラーペンギン(コウテイペンギン)とキングペンギン(オウサマペンギン)が思い浮かびます。しかし、見た目が似ていて、見わけがつかないという人も多いのではないでしょうか。

 「当館にはエンペラーペンギンはいないのですが、キングペンギンがいます。エンペラーペンギンは最大級のペンギンで、約100~130cm、キングペンギンは少し小さく約80~90cmです。また胸のラインに違いがあります。分かれているのがコウテイペンギン、つながっているのがキングペンギンです」(山口さん)。

 また、クチバシはキングペンギンのほうが少し長いそうです。ともにオウサマペンギン属なので似ていても当然なのでしょう。胸を張った姿に風格があり、まさに皇帝と王様です。

キングペンギン

【DATA】
キングペンギン
分類 ペンギン目ペンギン科オウサマペンギン属
生息地 南インド洋、南大西洋、南極海の島々

エンペラーペンギン

【DATA】
エンペラーペンギン
分類 ペンギン目ペンギン科オウサマペンギン属
生息地 南極大陸沿岸地域

 まだまだ不思議なことや発見の多いペンギンの生態ですが、今回は代表的な疑問5つに絞ってレポートしました。目の前に穏やかな橘湾が広がる長崎ペンギン水族館では、インストラクター付きシーカヤックの申し込みや、里山の自然を再現したビオトープ散策など、アウトドア体験も好評です。世界的にも珍しいペンギンの姿とともに、ぜひ一度訪ねて楽しんでみてください。

(PHOTO:一般財団法人長崎ロープウェイ・水族館 長崎ペンギン水族館)

 

【取材協力】
長崎ペンギン水族館
長崎県長崎市宿町3-16
https://penguin-aqua.jp/
山口 あゆ美(やまぐち あゆみ)
1999年、長崎県出身。幼いころから海の生き物が好きで水族館で働くことを目標にしてきた。2022年7月に一般財団法人長崎ロープウェイ・水族館 長崎ペンギン水族館に入社。現在は、マゼランペンギン、ケープペンギン、コガタペンギンを担当。

世界のペンギンの半分の種類が見られる!「長崎ペンギン水族館」とは

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