山岳テント(登山用テント)について、どういった点に注意して選べばよいのか、迷ってしまう初心者の方も多いのでないでしょうか。本記事では、登山に使用する山岳テントの特徴と購入にあたって気をつけたいポイントを解説します。1人用と2人用の中から、初めてでも設営しやすいモデルや、ロングセラーの定番モデルなども厳選してご紹介します。

■山岳テント(登山用テント)とは?

山岳テント

 山岳テントとは、登山用にデザインされたテントのこと。標高の高い場所や悪天候下でも快適に過ごせる耐久性や耐風性に加え、持ち運びやすい収納時のコンパクトさと軽さが特徴です。

●山岳テントの特徴

 山岳テントの大きな特徴のひとつは、軽量でコンパクトに収納できることです。登山では体力を消耗しないよう装備の重量を抑え、バランスがとりやすいように荷物をコンパクトにまとめる必要があります。そのため風や雨に強い設計が工夫されています。また、迅速に設営・撤収できる簡便さも特徴です。

●山岳テントとキャンプ用テントの違い

 山岳テントとキャンプ用テントの最大の違いは携行性と機能性です。山岳テントはバックパックに入れて歩くことを前提に軽量でコンパクトに、また耐久性や設営のしやすさなどが優先してつくられています。一方、キャンプ用テントは、サイトの近くまで荷物を搬入できるので、居住性が高く開放感が得られるなど、快適性を重視して作られる傾向にあります。

●山岳テントに求められる機能やスペック

 山岳テントに求められる機能やスペックは、強風でも耐えられるポールの強度とフレーム構造や、雨や雪を防ぐ生地の防水性、収納時はコンパクトにできること、などがまず挙げられます。そしてこれらを犠牲にしないように軽量化が図られます。加えて、出入りがしやすく、室内には着替えや就寝に必要な幅や高さがあり、快適さにつながる前室や換気口なども備えることなど、多岐にわたります。

■山岳テントの選び方【購入のヒント】

山岳テント

 ここでは、後悔しない山岳テントの選び方について、具体的な購入のヒントを解説します。使用人数や重視する機能、登山スタイルなどを考慮しながら、最適なテントを選びましょう。

●広さで選ぶ。ソロでも広さを求めるなら2人用も選択肢に

 山岳テント選びで基本となるのが定員数です。ソロ登山なら1人用が最軽量ですが、荷物が多い場合やゆったりしたスペースで過ごしたい場合はあえて2人用も選択肢にするのもおすすめです。グループでの登山はメンバー構成や装備量を考慮して適切なサイズと数を選びましょう。コンパクトさや軽量性とのバランスが重要です。

●1人用の軽量タイプを選ぶなら重さは1.2kg前後が目安

 1人用山岳テントの選択では重量1.2kg前後が、軽量なモデルかどうかの目安といえます。素材や設計技術の開発により、軽量なモデルが毎年のように登場していますが、重さだけで選ばず耐久性や堅牢性とのバランスに注意しましょう。登る山の季節や標高に合わせて選択することが大切です。

●シングルウォールとダブルウォールの違い

 山岳テントの仕様には、大きく分けてシングルウォールとダブルウォールがあります。どちらを選ぶかは登山のスタイルや目的、季節によって異なります。それぞれの特徴を理解し、自分に合ったタイプを選びましょう。

シングルウォール:軽量・コンパクトで設営も簡単

 本体の布一枚で構成されているテントです。屋根にあたるフライシートがないため、パーツが少なく、軽量かつコンパクトな傾向にあります。設営や撤収もスピーディーに行えます。防水性のある生地が使用されているので、雨天時でも室内を濡らさず設営が可能です。ただし、前室がない、結露が発生しやすいといったデメリットもあります。荷物の整理整頓やこまめな結露の拭き取りが必要です。

ダブルウォール:雨に強く結露ができにくい

 インナーテントとフライシートの二重構造になっているテントです。フライシートが風雨を防ぐので、安心感があります。この二重構造により、結露が発生しにくいのが大きなメリットです。また、前室を靴や荷物置き場として活用できるモデルも多く、快適性が向上します。かつてはシングルウォールタイプに比べて、重量や収納サイズが大きくなる傾向でしたが、ほとんど変わらないモデルも登場しています。

両方の特徴を兼ね備えたハイブリッドタイプも

 なかには、シングルウォールの軽量性とダブルウォールの結露のしにくさという、両方のメリットを併せ持つハイブリッドタイプの山岳テントもあります。軽量性と快適性のバランスを求める人にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。

●テントの立ち上げは大きく分けて自立式・非自立式の2種類

 山岳テントを立ち上げる方式は大きく分けて自立式と非自立式の2種類があります。それぞれのメリットとデメリットを理解し、自分の登山スタイルや山の状況に合わせて選びましょう。

自立式テントは初心者でも設営がしやすい

 自立式テントは、ポールを組み立ててテント本体に取り付けるだけで、ペグで固定しなくてもテントが立ち上がる方式のことです。主にテント本体のスリーブにポールを通して湾曲させながら持ち上げ、本体の端にポールの先をセットすることで自立する、ドームタイプがほとんどです。

 構造が直感的で分かりやすく、立てた後に場所を変えることもできます。初心者でも比較的簡単に設営できるのが大きなメリットです。張り綱をきちんと張り、ペグ打ちが難しい場所では石なども利用して、正しく設営するようにしましょう。非自立式に比べてやや重量が増す傾向があります。

非自立式テントは軽さやコンパクトさがメリット

 非自立式テントは、ポールと張り綱を使ってテントやフライシートを固定し、テンションをかけることで設営が完了する方式のテントです。自立式に比べてポール本数などを少なくできるため、軽量かつコンパクトなモデルが多いです。ただし、正しく設営するにはコツが必要です。立てた後の場所の移動もできません。軽量化を重視する経験者向けと言えるでしょう。

●テント本体の取り付けは吊り下げ式・スリーブ式の大きく2種類

 ポールを使ってテント本体を展開する方法は、吊り下げ式とスリーブ式の主に2種類。これはインナーテント、またはテント本体と、ポールの接続方法の違いによるもので、それぞれ設営のしやすさや耐風性に特徴があります。

吊り下げ式テントは設営のしやすさが特徴

 吊り下げ式は、ポールを組み立ててフレームを作り、そのフレームにインナーテント(またはテント本体)をフックなどで吊り下げて設営するタイプです。フックを引っ掛けるだけなので、初心者にも扱いやすい構造と言えるでしょう。ただし、スリーブ式に比べて点でポールを支えるため、強風時の安定性ではやや劣る場合があります。

スリーブ式テントは耐風性に優れる

 スリーブ式は、テント本体に設けられた筒状の布(スリーブ)にポールを通して設営するタイプです。ポールがテント生地全体で支えられるため、安定感があり、風による横揺れにも強くなります。設営時にはポールをスリーブに通す作業が必要で、吊り下げ式に比べるとやや手間と時間がかかる場合があります。

●対応シーズンで山岳テントを選ぶ

 山岳テントには、春〜秋の登山に適した3シーズンモデルと、厳冬期にも対応できるオールシーズン向けモデルがあります。自分の登山計画や活動時期に合わせて、最適な対応シーズンのテントを選びましょう。

春・夏・秋の登山泊なら3シーズンモデル

 3シーズンモデルは、春、夏、秋の時期の使用を想定して作られたテントです。通気性を考慮してインナーテントにメッシュ素材を用いたり、ベンチレーションを備えたものが多いです。標高の高い場所では夏でも朝晩は気温が低くなるので、換気しやすいモデルを選び結露に備えましょう。軽量コンパクトなモデルも豊富なので、初めて山岳テントを購入する方にはこちらがおすすめです。

冬のテント泊ならオールシーズンモデルか雪に対応したモデル

 雪山や厳冬期の厳しい寒さ、強風、積雪に対応できるよう設計されている山岳テントは、生地は厚手で耐久性が高く、雪の重みに耐えられるようフレーム構造も強化。フライシートの切り替えで冬山にも対応するモデルもあります。本体はメッシュ部分が少なく密閉性が高いのが特徴です。生地に保温能力があるわけではなく、雪の重みや凍結に備えられていると考えましょう。

 厳しい環境のなかでのテント泊は、道具選びにも経験が求められます。慣れるまでは、春から秋の間の3シーズンで登山をするようにしましょう。

●生地の耐久性はD(デニール)・T(タフタ)を確認

 生地の耐久性を確認する上で指標となるのが、「D(デニール)」と「T(タフタ)」です。D(デニール)は糸の太さを表す単位で、数値が大きいほど太い糸を使用し、耐久性が高くなります。ただし、その分重量も増します。T(タフタ)は生地の織り方の密度を表す単位で、数値が大きいほど高密度に織られており、引き裂き強度や防水性が高まります。

■山岳テントおすすめ10選【1人用】

山岳テント

ソロ登山や軽量化を重視する方へ、コンパクトさと快適性、設営の容易さを兼ね備えた人気モデルや定番製品をピックアップしました。あなたの登山スタイルに最適なテントを見つけてください。

●1人用山岳テント1. モンベル ステラリッジテント1

 日本の登山者に長年愛され続ける、モンベルの「ステラリッジテント」。軽量コンパクトで、過酷な山岳環境にも耐えうる高い強度と耐久性を誇ります。独自のポールシステムにより設営もスピーディーで、悪天候下でも迅速に安全な空間を確保可能。3シーズンの幅広い登山シーンで活躍する信頼性の高い定番モデルです。初めての一張りにも最適です。

本体サイズ 約幅90×奥行210×高さ105cm
インナーサイズ 約幅90×奥行210×高さ105cm
収納サイズ 本体:直径13.5×長さ29cm
ポール:直径5×長さ41cm
レインフライ:直径9.5cm×長さ20cm
総重量 約1.14kg ※ペグ、スタッフバッグ張り網除く
素材 本体:10デニール高強力ポリエステル[はっ水加工]
フロア:30デニール・バリスティック®ナイロン・リップストップ
ポーツ:アルミニウム合金
レインフライ:20デニール・バリスティック®ナイロン・リップストップ
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:10D
フロア:30D
レインフライ:20D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 4シーズン ※冬はスノーフライ(別売)を使用することで対応可能
価格(税込) 本体:35,200円
レインフライ:17,700円
公式サイト モンベル公式サイト

●1人用山岳テント2. アライテント エアライズ1

 軽量でコンパクト、設営が容易でありながら強度や機能性を追求したアライテントの代表的モデルです。3シーズンをベースにフライシートの切り替えで広い前室や冬季にも対応するなど、豊富なオプションが用意されているのも特徴です。王道的でベーシックな1人用テントでありながら、登山スタイルの変化にも対応できるので長く使えます。多くの登山者から絶大な信頼を得ているモデルです。

本体サイズ 幅100×奥行205×高さ100cm
インナーサイズ
収納サイズ 本体29×直径14cm、フレーム38cm
総重量 1.36kg (本体・フレーム・フライシート)
素材 本体:リップストップナイロン
フライ:リップストップナイロンPUコーティング
シート:ナイロンタフタPUコーティング
フレーム:NSL9フェザーライト
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:28D
フライ:30D
シート:40D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 スリーブ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 50,600円
公式サイト アライテント公式サイト

●1人用山岳テント3. ザ・ノース・フェイス 山岳テント マウンテンネスト

 通気性に優れたダブルウォール構造とメッシュインナーの3シーズン用山岳テントです。

 設営が容易なX型ポールデザインを採用。幅90cmの室内と広い前室に加え、ハンギングループやメッシュポケットなど、使い勝手の良い機能が充実しています。居住性と耐久性を兼ね備えた、ソロキャンプや登山に最適なテントです。

本体サイズ
インナーサイズ 約幅220×奥行90×高さ100cm
収納サイズ 約直径15×長さ50cm
総重量 総重量 約1.67kg
素材 キャノピー:15Dナイロン
フロア:75Dポリエステルタフタ2,000mmPUコーティング
フライシート:75Dポリエステルタフタ2,000mmPUコーティング
生地の密度(T) フロア:2,000mm
フライシート:2,000mm
生地の厚み(D) キャノピー:15D
フロア:75D
フライシート:75D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 スリーブ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 30,800円
公式サイト ザ・ノース・フェイス公式サイト

●1人用山岳テント4. アライテント トレックライズ1

テント側面に入り口があることで出入りのしやすさと、広い前室が得られるトレックライズ1。大きなベンチレーターとメッシュ窓も備え、エアライズの設計を引き継ぎながら快適性を向上させています。対応人数は1~2人なので、大人1人とバックパックがあっても圧迫感なく過ごせます。別売りの「トレックタープBeyond」を追加すれば、さらに大きな前室をつくることも可能です。居住性と通気性を重視する方におすすめです。

本体サイズ 幅210cm×奥行110cm×高さ105cm(前室張出45cm)
インナーサイズ
収納サイズ 直径14×長さ30cm
総重量 1.46kg(本体・フライシート・フレーム)
素材 本体:リップストップナイロン
フライ:リップストップナイロンPUコーティング
シート:ナイロンタフタPUコーティング
フレーム:NFL9フェザーライト
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:28D
フライ:30D
シート:40D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 スリーブ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 55,000円
公式サイト アライテント公式サイト

1人用山岳テント5. MSR エリクサー1

 1人用でも十分な内部空間と前室スペースを確保するエリクサー1。特に前室の設計変更により、設営がよりスムーズに。ファスナーの形状も見直され、生地もより耐久性の高いものに変更することで、耐加水分解性、防水性も向上。フットプリントも付属され、より快適でストレスが少ないテント泊を提供します。

本体サイズ
インナーサイズ 約幅224×奥行76×高さ99cm
収納サイズ 約直径13×長さ48cm
総重量 約2.3kg
素材 フライ:75Dリップストップポリエステル1500mmポリエーテルウレタン&PFASフリーDWR
ポール:7000シリーズアルミ
キャノピー:20Dナイロンマイクロメッシュ/40Dリップストップポリエステル&PFASフリーDWR
フロア:75 Dタフタポリエステル3000mmポリエステルウレタン&PFASフリーDWR
生地の密度(T)
生地の厚み(D) フライ:75D
キャノピー:20D/40D
フロア:75 D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 48,400円
公式サイト MSR 公式サイト

●1人用山岳テント6. ザ・ノース・フェイス マウンテンショット1

 軽量性と強度をバランス良く備えたソロ用ダブルウォールのテントです。設営が容易な吊り下げ式を採用し、素早いセットアップが可能。広い前室は登山靴やギア収納に便利で、雨天時の作業スペースとしても活用できます。耐久性の高い素材を使用し、様々な山岳環境に対応。軽量性と居住性を兼ね備えた機能的で使いやすいソロテントです。

本体サイズ
インナーサイズ 約幅217×奥行90×高さ106cm
収納サイズ 約直径15×長さ30-47cm
総重量 約1.34kg
素材 キャノピー:15Dリップストップナイロン
フロア:20Dリップストップナイロン1500mmPU/シリコンコーティング
フライシート:20Dリップストップナイロン1500mmPU/シリコンコーティング
生地の密度(T)
生地の厚み(D) キャノピー:15D
フロア:20D
フライシート:20D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 58,300円
公式サイト ザ・ノース・フェイス公式サイト

●1人用山岳テント7. プロモンテ 軽量ダブルウォールテント(VEL-10 3S)

 3シーズン用ダブルウォール山岳テントで「究極の軽量化」をコンセプトにした、プロモンテのVELシリーズ。VLシリーズをベースに様々な部分を、3シーズン仕様に見直すことで約250gを軽量化。2025年に新発売したモデルです。雪山以外での必要充分な機能を有し、軽快にテント山行を楽しみたい方におすすめです。2025シーズンはグランドシートをサービスでセットしています。

本体サイズ 約幅205×奥行90×高さ105cm(前室約30cm)
インナーサイズ
収納サイズ 本体:直径18×長さ25cm
ポール:直径9.5×長さ40cm
総重量 約1.09kg
素材 フライ:20Dナイロンダブルリップストップポリウレタン防水加工
インナーテント:10Dナイロンリップストップ通気撥水加工
本体グラウンド部:20Dナイロンダブルリップストップポリウレタン防水加工
ポール:ジュラミン(DAC/NFL8.7mm)
生地の密度(T)
生地の厚み(D) フライ:20D
インナーテント:10D
本体グラウンド部:20D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 61,600円
公式サイト プロモンテ公式サイト

●1人用山岳テント8. ニーモ アトム オズモ 1P

 革新的な「OSMO™(オズモ)」ファブリックを採用した軽量ソロテント。この独自素材は、従来のナイロンやポリエステルに比べ、撥水性、引裂強度、濡れた際の伸縮抑制に優れています。設営が簡単な自立式で、広い前室も確保。居住性と軽量性を両立しているうえに、環境負荷低減にも配慮した素材も使用しています。

本体サイズ 約幅90×奥行210×高さ105cm
インナーサイズ
収納サイズ
総重量 1.35kg   ※最小重量
素材 本体:40DナイロンRS/No-See-Um メッシュ
フライ:OSMO™ リップストップ(ナイロン、ポリエステル)
フロア:68D PeU リサイクルポリエステルリップストップ
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:40D
フロア:68D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン
価格(税込) 53,900円
公式サイト ニーモ公式サイト

●1人用山岳テント9. MSR フリーライト1

 フリーライト1は、軽量性を徹底的に追求したソロテントです。ダブルウォール構造でありながら、軽量性と快適性を両立しています。DACアルミニウムポールとデュラシールド防水コーティングにより、3シーズンにわたり信頼性の高いプロテクションを提供。細部まで軽量化にこだわりつつ、MSRならではの品質と信頼性は健在です。

本体サイズ
インナーサイズ 約幅221×奥行84×高さ100cm
収納サイズ 約直径10×長さ46cm
総重量 0.89kg
素材 フライ:15D リップストップナイロン 耐水圧1200mm デュラシールドポリウレタン&シリコンコーティング
ポール:DAC NFL 8.7mm
キャノピー:10D ポリエステルマイクロメッシュ
フロア:15D リップストップナイロン 耐水圧1200mm デュラシールドポリウレタン&DWRコーティング
生地の密度(T)
生地の厚み(D) フライ:15D
キャノピー:10D
フロア:15D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 半自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 74,800円
公式サイト MSR 公式サイト

●1人用山岳テント10. アライテント オニドーム1

2本の角のように張り出したフレームで広い前室をつくる、ユニークな設計が名前の由来になっているドームテントです。フレームは交差させてスリーブに通すだけなので初心者でも迷わず設営ができます。逆方向からも開く入り口や、前室スペースまで覆えるアンダーシート(別売り)など、使いやすさと居住性を優先したモデルです。

本体サイズ 幅148(最大230)×奥行122(就寝部82)×高さ97cm
インナーサイズ
収納サイズ 直径13cm×長さ30cm
総重量 1.29kg(本体・フレーム・フライシート)
素材 本体:リップストップナイロン
フライ:リップストップナイロンPUコーティング
シート:ナイロンタフタPUコーティング
フレーム:NSL9フェザーライト
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:28D
フライ:30D
シート:40D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 スリーブ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 53,900円
公式サイト アライテント公式サイト

■山岳テントおすすめ10選【2人用】

山岳テント

パートナーとの登山や、ソロでも広々とした空間を確保したい方におすすめの2人用山岳テント。軽量性と居住性のバランスに優れたモデルや、悪天候にも強い高機能なモデルなど、魅力的な製品をセレクトしました。

●2人用山岳テント1. アライテント SLドーム

SLドームの重量は980gと、2人用ダブルウォールテントの中で最軽量クラスです。素材から見直し、同社のテントラインナップでは初めて薄手の布をグランド部に使用するなど、軽量化が追求されています。ベンチレーションや入口のメッシュは縮小しつつも、随所にエアライズ同様の構造が継承されていて、使いやすさは確保されています。生地がデリケートなため、撤収時の扱いには注意が必要です。

本体サイズ 幅210×奥行120×高さ95cm(前室張出 38cm)
インナーサイズ
収納サイズ 27×21×9cm
総重量 0.98kg(本体・フライシート・フレーム)
素材 本体:リップストップナイロン
フライシート:リップストップナイロンPUコーティング
グランドシート:リップストップナイロンPUコーティング
専用アンダーシート:ナイロンタフタPUコーティング
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:12D
フライシート:15D
グランドシート:30D
専用アンダーシート:40D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 スリーブ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 68,200円
公式サイト アライテント公式サイト

●2人用山岳テント2. モンベル ステラリッジ テント2

 新開発素材による世界トップクラスの軽量性と耐風性が魅力の2人用テント。独自の吊り下げ式構造で設営もスピーディーです。2人用として快適な居住空間を提供し、別売オプションでオールシーズン対応可能に。日本の厳しい山岳環境で真価を発揮する信頼のモデルです。またカヌーや自転車のツーリングでも快適に使用できます。

本体サイズ 約幅130×奥行210×高さ105cm
インナーサイズ 約幅130×奥行210×高さ105cm
収納サイズ 本体:直径14.5×長さ30cm
ポール:直径5×長さ41cm
レインフライ:直径9.5cm×長さ21cm
総重量 1.23kg ※ペグ、スタッフバッグ、張り網を除く
素材 本体:10デニール高強力ポリエステル
フロア:30デニール・バリスティック®ナイロン・リップストップ
ポール:アルミニウム合金
レインフライ:20デニール・バリスティック®ナイロン・リップストップ
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:10D
フロア:30D
レインフライ:20D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 4シーズン ※冬はスノーフライ(別売)を使用することで対応可能
価格(税込) 本体:36,300円
レインフライ:18,700円
公式サイト モンベル公式サイト

●2人用山岳テント3. ブラックダイヤモンド ディスタンスシェルター

 ブラックダイヤモンドのディスタンスシェルターは、2人用でわずか725gの超軽量シングルウォールシェルター。トレッキングポールを活用し、素早く確実な設営が可能で、ベンチレーションや便利なポケットも装備。ファストパッキングなど、軽さを追求する山行に最適です。

本体サイズ 約幅147×奥行241×高さ104cm
インナーサイズ
収納サイズ 約直径13×長さ30cm
総重量 725g ※ポール除く
素材 30dポリエステルファブリック
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 30D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 非自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 44,660円
公式サイト ブラックダイヤモンド公式サイト

●2人用山岳テント4. ニーモ ホーネットエリート オズモ™ 2P

 ニーモ ホーネットエリート オズモ™ 2Pは、最小重量779gの超軽量2人用テントです。独自のOSMO™ファブリックにより、耐久性と撥水性が向上し、濡れてもすぐに乾きます。独自設計のクリップで居住空間を拡張し、快適性を確保する優れもの。ミニマリストの冒険を支える理想的なテントです。

本体サイズ 約幅127×奥行216×高さ94cm
インナーサイズ
収納サイズ
総重量 779kg ※最小重量
素材 本体:ナイロンリップストップ/ No-See-Umメッシュ
フライ:OSMO™ リップストップ (ナイロン/ポリエステル)
フロア:OSMO™ リップストップ (ナイロン/ポリエステル)
生地の密度(T)
生地の厚み(D)
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 半自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン
価格(税込) 90,200円
公式サイト ニーモ公式サイト

●2人用山岳テント5. MSR フリーライト2

 MSR フリーライト2は、最小重量910gの超軽量2人用テントで、バックパッキングやスルーハイクに最適です。マイクロメッシュのインナーが通気性を高め、結露を軽減。DACアルミポールとデュラシールド防水コーティングにより、3シーズンの使用に耐える信頼性を提供します。軽量性と快適性を両立した理想的な選択肢です。

本体サイズ
インナーサイズ 約幅213×奥行127×高さ100cm
収納サイズ 直径11×長さ46cm
総重量 1.06kg ※最小重量0.9g
素材 フライ:15D リップストップナイロン 耐水圧1200mm デュラシールドポリウレタン&シリコンコーティング
ポール:DAC NFL 8.7mm
キャノピー:10D ポリエステルマイクロメッシュ
フロア:15D リップストップナイロン 耐水圧1200mm デュラシールドポリウレタン&DWRコーティング
生地の密度(T)
生地の厚み(D) フライ:15D
キャノピー:10D
フロア:15D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 半自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 81,400円
公式サイト MSR 公式サイト

●2人用山岳テント6. ネイチャーハイク モンガル UL テント 2人用

 15Dの超軽量シリコンナイロン素材とPU1,700mm+の高い耐水性を備え、急な天候変化にも対応可能なテント。フルメッシュインナーと前後のベンチレーションにより、通気性が高く、夏場でも快適に過ごせます。2つの出入口と前室があり、出入りや荷物の収納にも便利で、居住性もばっちりです。

本体サイズ
インナーサイズ 幅210×奥行130×高さ105cm
収納サイズ 直径約15cm×長さ41cm
総重量 約1.67kg
素材 フライ:15Dシリコンナイロン
フロア:20Dシリコンナイロン
ポール:アルミニウム
生地の密度(T)
生地の厚み(D) フライ:15D
フロア:20D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 非自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 30,990円
公式サイト ネイチャーハイク公式サイト

●2人用山岳テント7. プロモンテ 軽量ダブルウォールテント(VL-29 4S)

 「オールシーズン用山岳テントのミニマム仕様」をコンセプトにした、プロモンテのVLシリーズ。2025年に強度と軽量化がさらにパワーアップしています。フライシートのぺグループの長さなども改良して、より設営しやすく、初心者でも使いやすい仕様に。雪山の使用も可能なため、通年テント泊登山を楽しみたい方におすすめです。

本体サイズ 約幅205×奥行120×高さ105cm(前室約60cm)
インナーサイズ
収納サイズ 本体:直径18×長さ25cm
ポール:直径9.5×長さ40cm
総重量 1.43kg
素材 フライ:20Dポリエステルリップストップポリウレタン防水加工
インナー:10Dナイロンリップストップ通気撥水加工
本体:30Dポリエステルリップストップポリウレタン防水加工
ポール:ジュラルミン(DAC/NFL9.3mm)
生地の密度(T)
生地の厚み(D) フライ:20D
インナー:10D
本体グランド部:30D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン オールシーズン
価格(税込) 73,700円
公式サイト プロモンテ公式サイト

●2人用山岳テント8. ザ・ノース・フェイス マウンテンネスト2

 室内、前室ともにゆとりを持たせた快適設計の3シーズン対応、山岳テントです。ダブルウォール構造と通気性に優れたメッシュインナーにより、快適な居住空間を提供します。X型ポールデザインで設営が容易で、フライシートのみでも設営可能。防水性の高いバスタブ構造のフロアや、2つの出入口と前室が利便性を高め、居住性と機能性を兼ね備えています。

本体サイズ
インナーサイズ 約幅223×奥行129×高さ108cm
収納サイズ 直径17×長さ60cm
総重量 2.19kg
素材 キャノピー:15Dナイロン
フロア:75Dポリエステルタフタ2,000mm PUコーティング
フライシート:75Dポリエステルタフタ2,000mm PUコーティング
生地の密度(T)
生地の厚み(D) キャノピー:15D
フロア:75D
フライシート:75D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 吊り下げ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 41,800円
公式サイト ザ・ノース・フェイス公式サイト

●2人用山岳テント9. アライテント エアライズ2

 アライテントの代表的モデル「エアライズ」の2人用です。エアライズ1に比べ間口幅や奥行にゆとりを持たせながらも、重量は1.55kgと軽量です。フライシートの切り替えで広い前室や冬季にも対応。コンパクトな2人用として、快適に使える1人用としてもおすすめです。耐久性と使いやすさを兼ね備えた信頼性、価格とのバランスも良いので、必ずといっていいほど選択肢に入ってくる、山岳テントの正統派モデルです。

 今シーズンは創業60周年を記念して、「鴇(朱鷺)色」のフライシートモデルが復刻発売されています。

本体サイズ 幅130×奥行210×高さ105cm
インナーサイズ
収納サイズ 直径15×長さ30cm
総重量 1.55kg(本体+フレーム+フライシート)
素材 本体:リップストップナイロン
フライ:リップストップナイロンPUコーティング
シート:ナイロンタフタPUコーティング
フレーム:NSL9フェザーライト
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:28D
フライ:30D
シート:40D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 自立式
設営方式 スリーブ式
対応シーズン 3シーズン
価格(税込) 57,200円
公式サイト アライテント公式サイト

●2人用山岳テント10. ニーモ アトム オズモ 2P

 ニーモのアトムオズモ2Pは、シンプルなデザインで耐久性に特化した2人用山岳テントです。吊るし式とスリーブ式を組み合わせたハイブリッド構造により、スムーズな設営と撤収を実現しています。広々としたフロアと前室、大型ベンチレーションが快適な居住空間を提供。スペックに対して非常にコスパが良いのも大きな魅力です。

本体サイズ 約幅130×奥行213×高さ112cm
インナーサイズ
収納サイズ
総重量 1.59kg ※最小重量
素材 本体:40DナイロンRS/No-See-Um メッシュ
フライ:OSMO™ リップストップ(ナイロン、ポリエステル)
フロア:68D PeU リサイクルポリエステルリップストップ
生地の密度(T)
生地の厚み(D) 本体:40D
フロア:68D
形状タイプ ドーム型
自立式/非自立式 非自立式
設営方式 スリーブ+吊り下げ式
対応シーズン
価格(税込) 58,300円
公式サイト ニーモ公式サイト

■山岳テントおすすめ製品の価格比較表

◼︎1人用山岳テント

製品名 価格(税込)
モンベル ステラリッジテント1 本体:35,200円
レインフライ:17,700円
アライテント エアライズ1 50,600円
ザ・ノース・フェイス 山岳テント マウンテンネスト 30,800円
アライテント トレックライズ1 55,000円
MSR エリクサー1 48,400円
ザ・ノース・フェイス マウンテンショット1 58,300円
プロモンテ 軽量ダブルウォールテント(VEL-10 3S) 61,600円
ニーモ アトム オズモ 1P 53,900円
MSR フリーライト1 74,800円
アライテント オニドーム1 53,900円

◼︎2人用山岳テント

製品名 価格(税込)
アライテント SLドーム 68,200円
モンベル ステラリッジ テント2 本体:36,300円
レインフライ:18,700円
ブラックダイヤモンド ディスタンスシェルター 44,660円
ニーモ ホーネットエリート オズモ™ 2P 90,200円
MSR フリーライト2 81,400円
ネイチャーハイク モンガル UL テント 2人用 30,990円
プロモンテ 軽量ダブルウォールテント(VL-29 4S) 73,700円
ザ・ノース・フェイス マウンテンネスト2 41,800円
アライテント エアライズ2 57,200円
ニーモ アトム オズモ 2P 58,300円

※製品はAmazon・楽天の販売状況および編集部独自の基準をもとに選出しています。

■山岳テントの設営方法や必要な装備

山岳テント

 山岳テント購入後は、登山前に設営方法をマスターしておくことが必須です。庭や公園で試し張りを行い、ポールの組立て、インナーテントとフライシートの接続、ペグダウン、張り綱の張り方を練習しましょう。特に強風や雨天時の設営は難易度が高いため、様々な状況を想定した練習が重要です。

 必要な装備は、テント本体、ポール、ペグ、張り綱が基本セット。ダブルウォールタイプにはフライシートが必要ですが、別売りや、オプションで変更可能なものもあります。購入前に確認し、説明書もよく読みましょう。

 快適な睡眠のためのスリーピングマットとシュラフを用意し、万が一のトラブルに備えて補修用テープなどの簡易なリペア用品も携行しておくと安心です。

■扱いやすさと安全性を考慮、軽量でコンパクトさにも気をつけて山岳テントを見つけよう

 山岳テントは登山の安全と快適さを左右する重要装備。軽量性、コンパクト性、耐風・防水性、設営のしやすさを考慮し、自分の登山スタイルに合ったモデルを選びましょう。

 コスパにとらわれ過ぎず、まずは必要な機能やスペックを満たした信頼性の高いモデルを選ぶことが大切です。この記事を参考に、最適な山岳テントを見つけてください。