■バリアフリートレイルはクリエティブの可能性に満ちている
この後も、生きもの調査結果を集約したあずま家や、自然に関する哲学的な言葉が記された謎の柱群、カーメーターの地形が触って理解できるブロンズ製の巨大テーブルなど、日本ではあまり見られない仕掛けがたくさん出てきた。もっとご紹介したいがスペースの関係上、ここまでとしたい。
アイフェル国立公園のバリアフリートレイルは、期待以上に素晴らしかった。障がい者も高齢者も楽しめる仕掛けは、むしろ健常者である私の五感や思考を大いに活性化させてくれたからだ。
ドイツと同じく日本も、当分超高齢化社会が続く。きっと日本の国立公園でもバリアフリートレイルに関する議論が出ているだろう。しかし単に安全安心というだけでなく、アイフェル国立公園のように、「自然が丸ごとミュージアム」のようなクリエイティビティ溢れるトレイルが出現してほしいものだ。