■石積み平虎口を突破した先には……

 平虎口を抜け本格的な城の中心部か、と思いきや、そうは問屋が下さなかった。目の前にはとてつもない高さの急斜面が現れた。

奥のピークとその一帯が城の中枢部

 初っ端から延々、壁みたいな急斜面を登ったのに……。とはいえ比高と距離は半分くらい。意を決して登り切ると、その先にまた、直角に曲がる平虎口が現れた。

奥の凹みが平虎口

 このあたり、実に抜かりのない堅固さだといえる。そして、平虎口の中は妙に細長い尾根上の曲輪だった。

苔むした巨石が点在する曲輪内
登ってきたのとは逆サイドにも平虎口があった

 一部やや低い部分もあるが、両サイドは土塁でしっかり防御。大小様々な岩石が散らばっている。ということは土塁ではなく、石垣だったのかもしれない。

 いずれにしろ相当の量だ。これは単なる堀底道というよりは、明らかに曲輪といえる広さと形状だといっていいだろう。

 登山口から改めて振り返ってみると、急斜面、虎口&出丸、斜面の細道、平虎口&土塁、平虎口&土塁(石垣?)となる、実にしつこく、攻め手にとっては厄介な展開だといえる。周山城は実戦の舞台となったことはないが、もし仮にそうなったとしても、相当の犠牲を払わねば落とせなかっただろう。

 そしていよいよ、本丸へ──(後編に続く)。

●【MAP】周山城跡