山の中で自分の滑りをプロのカメラマンに写してもらいたい! バックカントリーを愛するスキーヤー・スノーボーダーなら誰しも一度は経験してみたいものです。そんなツアーが今シーズンも実施されると聞き、早速参加してきました。
開催日は、雪がたっぷり降った翌日。雪に飲みこまれるか、雪を飲み込むか。スキーヤーの大一番が始まりました。
■経験と情報がものを言うフィールド選び
朝7時半。集合場所に来たガイドのマモさんは、笑みを浮かべながらどこに行こうか考えていました。それもそのはず、この日は、久しぶりにまとまった雪が降り、フィールドは絶好のコンディションになったのです。
「あの沢はどうかな」
「あそこの斜面なら林をバックに良い写真が撮れるかも」
今回撮影してくれる山岳カメラマンの杉村航さんと念入りに打ち合わせ。参加者の安全に配慮しつつ、フレッシュなパウダーを楽しめる場所を相談していました。
普段より長めにミーティングして「この深雪なら、やっぱりあそこしかないな!」 早速車を走らせます。
現地に到着すると、打ち合わせたわけでもないのに、白馬のガイドたちがゲストを連れて集まっていました。やはり地元の状況に詳しいガイドの皆さん。どの方も同じ場所をチョイスしたようです。
シールを装着して歩いてみると、雪はスキーを履いていても太ももまで埋まるほど。それでも、先頭を行くマモさんは力強くラッセルしていきます。ある程度のところまで来ると、まずマモさんが斜面に突入。
「うわっ、すごい深いよ~!」 マモさんの弾んだ声が無線越しに聞こえてきます。いよいよフォトツアーの始まりです。ツアー日にこれほどまでの深雪に当たることはめったにないそうで、そんなチャンスを前にアドレナリンがバクバクあふれ出してきました。
■幻想的なブナの森を滑走する
深い雪が降り積もったブナの森は、滑り手たちを優しくふんわりと包み込みます。
カメラマンの航さんは「ここは望遠で撮りたいな」「このポイントは広角で狙うから、自分から4mくらいの距離のところを抜けていって」などと、撮影者の意図を伝えてくれます。参加している皆さんは、滑走技術が高く、浮いたり沈んだりしながら楽しそうに真っ白な斜面に飛び込んでいきます。
カラフルなスキーウェアが、瞬く間に白い粉で覆われていくのと同時に、シャッターの乾いた連続音が小さく響くのでした。
「いやあ、今の滑り良かったよ」「カッコよく決まったねー!」などと航さんも盛り上げてくれます。