◼️今年は麓で事務員に転身?!  おかげさまで仕事あります

私の足は…先日、装具生活が終わりました
山小屋での日々を綴った初の著書。おかげさまで重版出来です

 みんなが山で奮闘している頃、下界の私がどうしていたかというと言えば、毎日あたふたしてばかりだった。

 山の様子も心配だったが、今年は問い合わせが多く、1日50件を超えることもあった。日程変更、キャンセル、食事の追加。1人減るよ、もう1人減るよ、2枠予約を取ったから1つはキャンセルしてほしい。登山道どうなってる? 芝沢ゲートまでどうやって行くの? 前泊できるところはある? 売店はなにを売ってるの? 水場は水出てる? 芝沢ゲートに飲める水ってあるの? この日、泊まれますか? などなど。

 予約サイト上では、予約をスタートした6月から7月末までに770件ものキャンセル手続きがあった。つまり、これだけの人が予定を変えたのだ。とても電話では対応ができないから、ネット予約システム様様。

 あれ? でも去年までは、山の上で毎日の業務の隙間に同じような対応をしてたんだよね?  って何度も思った。それに加えて毎日の掃除、食事や受付、朝弁当用のおにぎり作りだいたい2人でやってたんだよね? え? 働きすぎではなかろうか。

静高平の水は潤沢です

 こうして1人が離脱したら、立ち行かなくなるやり方をしていたのだ。気がつくのが遅かったけど、やっぱりこれって限界がありました。なんとかしなくては。山小屋を始めてから5年目、一心不乱に突っ走ってきたけど、今年は運営方法を見直すいい機会かもしれない。

 問い合わせが増えた理由には、今年から新たにキャンセルポリシーを規定したこともあるだろう。各山小屋で導入している予約金の代わりに、1か月前からキャンセル料(宿泊代の5%)を設定した。目的は重複予約を防ぐこと。キャンセル料と謳っているけど、要は予約金というわけだ。それもあって、早めのキャンセル連絡や問い合わせが増えた。

 山の上で対応していた問い合わせの数々を、今回は全て下界で私が担っている。事務作業をしているうちに、今年のシーズン残りの2か月も終わってしまいそう……と思うくらい、ありがたいことに毎日仕事がある。ついおざなりになってしまっていたが、すでにここから登山は始まってるよね、という気持ちで返事をしている(でも、そっけない返事だったらごめんなさい)。

 ひとまず、7月は事故なく終わって、ホッ! 8月も張り切っていこう!

◼️『私、山小屋はじめます』刊行記念トークショー開催します

『南アルプス・光小屋管理人・小宮山花トークショー』

日時:2025年8月30日(土)18時開場、18時30分開演、20時終演
会場:高尾ビールKO52タップルーム(東京都八王子市初沢町1231−35KO52 TAKAO 2階)
アクセス:JR・京王線高尾駅南口徒歩2分
スピーカー:小宮山花
進行:五十嵐雅人(『山と溪谷』編集長)
主催:高尾ビール(株)、(株)山と溪谷社
チケット:店頭またはオンラインにて予約

1,000円(書籍なし ※書籍持込OK)+1ドリンクご注文

3,000円(書籍とピンズ付き)+1ドリンクご注文

※小学生以下無料。書籍や山小屋グッズの物販あり

詳細・予約:高尾ビールKO52タップルームのHPからお願いします

https://52stage2.peatix.com/