豊富な知識と経験を持ち、日々たくさんの登山やキャンプ道具と接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目の製品を紹介していただくシリーズ。今回は、アルペントーキョーの加藤祥太さんに「焚き火を楽しむ!」をテーマに、「薪割り道具」のおすすめを選んでいただきました。

■薪割りをするなら斧を使うのがおすすめ

 焚き火は、薪がなければ始まりません。薪はアウトドアショップで出発前に購入したり、当日にキャンプ場で入手したりできます。そして、使うときはそのままでは太すぎたり長かったりする場合もあるので、“薪割り”が必要になります。

 薪割りをするときに使うのが、ナイフや斧です。燃えやすくするために細く割ったり、火がつきやすいように加工したりします。ナイフを使う場合は、フルタングという、ハンドル部(握る部分)の後端まで刃が貫通しているタイプがおすすめです。強度が高く、安心して使うことができます。

 でも、「せっかくキャンプで薪割りをするなら、斧がおすすめですよ!」(加藤さん)ということで挙げていただいたのが、ユニフレームの「燕三条乃斧」 です。

薪割りに便利なユニフレームの「燕三条乃斧」

■燕三条の職人さんが作ったコンパクトな斧

 「燕三条乃斧」 は、グリップ部分にも刃が納められているフルタング構造で、とても強度が高いのが特徴です。「とてもコンパクトで、グリップもゴム製で滑りにくく、とても使いやすい手斧なんです」(加藤さん)

 「燕三条」 と商品名にもあるとおり、刃物や金物製造の技術で評価の高い燕三条の職人さんが作ったというのも、魅力を感じます。

グリップは握りやすく、強度も高い

 斧を使った薪割りは、やってみるとけっこう快感を覚える作業です。薪に刃を押し当てて、片手でトントントン。さらにトントントントン、スパンッという感じで、 ナイフを使うのとは違った楽しさがあります。「振り下ろして使うタイプなので、すっきりと薪を割ることができます」(加藤さん)

■薪を割るだけでなく細かく折ることも可能

 この斧がユニークなのは、刃とは反対側に、ギザギザのくぼみがあるところです。「ここに細い薪や枝などをかませることで、もっと細かく折ることができるんです」(加藤さん)

細い薪や枝などをくぼみにかませて折ることができる

 太い薪を割るだけでなく、細かな作業にも応用できる面白い機能ですね。ソロキャンプなどでは、けっこうコンパクトな焚き火台を使うこともあるので、薪を短くカットしやすいのはとても便利です。

 使わないときは、刃の部分は専用シースで保護しておけるので、安全です。大きくて鋭い刃なので、扱いには十分に注意しましょう。

刃を保護する専用のシースが付属している