山小屋での日々を綴った初の著書。おかげさまで重版出来です

 毎日、毎日、暑いですね〜! 

 10数年ぶりに麓で過ごす夏、暑すぎて苦行です。でも、みんな同じだもんね。光小屋周辺は日中24℃、夜は10℃ちょっとだそう。いいな〜! 羨ましい避暑具合。それでも、登り始めは暑いので熱中症に注意が必要です。静高平まで登れば、キンキンの湧き水が心と体を麗してくれますよ。

 皆様のおかげで、初の著書「わたし、山小屋はじめます」が重版出来いたしました。記念に8月30日に高尾山のタップルームでトークショーを開催します。ぜひ、夏の終わりの夕涼みにお越しください! 詳細は文末にて。

◼️今年もみんなに支えられて、7月に山小屋がオープン

川根本町での荷造り初日。右端が私。間に合ってないけど……

 今シーズンは、営業開始直前に私が怪我をしてしまい、スタッフの高橋くんが奮闘してくれた7月。急遽、はじましてのアルバイトさんを2名迎えることにしました。

 私が小屋に上がれない今シーズンは(毎年だけど)、特に光小屋に関わってくださる皆さんの力に支えてもらいました。7月を乗り切れたのは、皆さんのおかげさまだ。麓で、山の現場で、たくさんの人たちが時間を割いて手伝ってくれた。なにより楽しそうに関わってくれることが嬉しい。

 サポートしてくださったみなさん、新しいアルバイトさんのおかげで、なんとか今年も無事に(?)光小屋は営業が始めることができました。

◼️7月を無事に乗り切れるか?!

同じ頃、山の上のサポートメンバー。南アルプス未来財団の皆さんも駆けつけてくれました

 ずっとアルバイト生活を続けていた私が雇い主になり、人を雇って仕事をお願いしているなんて。信じられないが、やるしかない。しかし、今年は雇い主が山小屋に不在なので、実質現場で“やるしかない”のは、ベテランスタッフ高橋くんだ。

 「よーいどん!」と始まってしまえば、走り続けるしかないのが山小屋の仕事。毎日山から状況報告が届くけれど、現場は忙しすぎて話す時間が少ないうえに、短い連絡だけでは現場の空気感というか、雰囲気はイマイチわからない。やっぱり、私も山で働きたいな……。

 しかし、私がいなくとも「やるしかないからね」と肝の座っている男、高橋。その言葉に安心する。本当に申し訳ない、なんて口にすると軽く聞こえてしまいそうだけど、あえて言わせていただこう。大感謝です。だって、なんと今年は天候不順、ヘリの遅延で小屋開けに18日間もかかってしまったのだ。過去最長。記録更新。もう、正直、営業が始められないんじゃないかと思った。やってのけた高橋くんはえらい! もし怪我をしたのが私ではなく高橋くんだったら、もう私は1人、山で発狂してシーズンが終了していただろう。

小屋開けに備え、なんと5時間もかけてトイレの汲み取り作業をしてくれたというから驚き!

 今まで、ピンポイントで手伝いに来てくれていたレギュラーメンバーのともちゃんやくみちゃん、大学生のあやちゃんはある程度知っている仲だったので、一緒に働くイメージができた。しかし、今回はオンラインで面接をしただけで、勤務初日がほぼはじめましての新たなバイトのおふたり。知った者同士だって、仕事となると想定外の事態が起こるもの。不安で一杯だった。たぶん、バイトの2人も含めて、私たちスタッフは全員、言い切れぬ不安を抱えていたと思う。