■日本三名爆「那智の滝」の前で感じる“自然信仰”

那智の滝へ続く立派な鳥居をくぐり参道へ入ります

熊野那智大社、青岸渡寺の奥には那智の滝へ行ける道が続きます。立派な鳥居をくぐり、両脇を大樹に囲まれた石段の登り下りを経て、森の奥に滝が見えてきます。

この滝は国の名勝に指定されており、日本三名瀑の一つで落差は133m。毎秒約1トンの水量とも言われる滝の流れはに迫力があり、ドドドという音にも圧倒されしばらく見入ってしまいました。滝周辺の山は那智原始林として国の天然記念物に選ばれているそう。
もともと滝そのものが御神体とされていたため、そばに神社が建てられたのも納得。このパワーに自然と手を合わせたくなるような気持ちになります。滝に近づくとひんやりとした空気が流れ、気付けば汗は止まっていました。ゆっくり滝を見終わった頃、時計は11時45分を指していました。


■帰りはショートカットで国道を下る


大門坂の駐車場へ帰るには3つのルートがあり、行きと同じ道を通るか、国道42号線を下るショートカットのルートか、バスになります。私たちは国道を選びました。途中休憩を挟みつつ、12時45分に駐車場に戻りました。
国道を歩き滝の鳥居前に戻ってきた際、タイミングよくバスから大勢の山伏が降りてきて、法螺貝の音とともに整然と参道へ入っていく場面に遭遇しました。普段の観光とは異なる、熊野の“祈りの時間”に出会ったような気がしました。
■初めての熊野古道におすすめ!
大門坂から熊野那智大社〜那智の滝のルートは、写真を撮ったり休憩しながら約3時間で熊野古道の魅力をたっぷり味わえるコースでした。トレッキングというよりは観光寄りの散策ですが、歴史と自然の両方を感じられるのが魅力です。
筆者は次はもっと本格的な長いルートを歩いてみたいと思っています。熊野古道に興味がある方はぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。