■ロープが持つ2つのメッセージ
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山で見かけるロープには、実は二つの重要なメッセージが込められています。一つは「この先に危険がある」という警告のサイン。スキー場でも、バックカントリーエリアでも、ロープの向こう側には必ず理由があります。
そしてもう一つは「あなたの安全を守りたい」という思いです。特に前武尊のバックカントリーエリアのロープには、この想いが強く込められています。「このロープは単なる規制ではありません。山を愛する者から、山を楽しみたい人へのメッセージなのです」と地元有志は語ります。
■スキー場とバックカントリー 「安全を支える縁の下の力持ち」
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バックカントリーエリアへの入口となるスキー場では、利用者の安全を守るための地道な努力が続けられています。毎日の登山届の確認から、下山が確認できない場合の捜索活動まで、スキー場スタッフの目には見えない活動が、多くの命を守っています。
「もしもの時のために、できる限りのサポートをしたい」
そう語るスキー場では、救助が必要になった際の迅速な対応から、駐車場に車が残された場合の捜索まで、利用者の安全を第一に考えた取り組みを続けています。ココヘリの携帯義務化も、迅速な救助活動を可能にするための重要な施策の一つです。
「このエリアを訪れる方には、ぜひルールを守って安全に楽しんでいただきたい」
スキー場側のこの願いは、バックカントリーエリアへのアクセスを今後も継続的に提供したいという思いの表れでもあります。時折、登山届を提出せずに入山してしまう方もいますが、万が一の際の安全確保のためにも、ぜひルールを守った活動をお願いいたします。利用者一人一人の協力が、この貴重なフィールドを守り続けることにつながっているのです。