■本日の宿「徳沢ロッジ」を目指す
おいしいごはんを満喫したら、「明神館」まで戻り、さらに先の徳沢へと向かう。1時間ほど歩けば、徳沢に到着だ。このエリアは「徳沢ロッジ」と「氷壁の宿 徳澤園」の2つの山小屋が建ち、昭和初期までは牛や馬が放牧されていたとあって平地が広く、草原のような場所にキャンプ場もある。今回滞在した「徳沢ロッジ」は、人が往来するルートから少しはずれた森の中にあり、静かで自然に溶け込むような山小屋だ。
エントランスに続く階段の両脇は、石壁が苔むし、花が咲き、木まで生えている。山小屋自体が自然に取り込まれているようで、この森で長い年月、ずっとたたずんできたであろう歴史が感じられる。
客室は個室と相部屋があり、個室には浴衣やどてら、タオルなどのアメニティ類が揃っていて、山小屋というよりほぼ旅館のような快適さ。相部屋には2段ベッドが並び、各ベットに棚や荷物を収納できるネット、小さなライトも付いていて居心地がいい。カーテンを閉めてしまえば秘密基地のような安心感がある。
夕食はビーフシチューや安曇野産のイワナの甘露煮、さらに山の中なのに信州サーモンの刺身まで味わえる。そばや小鉢、スイーツのおはぎまである完璧な食事だ。
1階のカフェラウンジには松本民芸家具のテーブルやチェアが置かれ、寒い時期には暖炉に灯がともる。ケーキやドリンクとともに、読書や歓談を楽しんでいると、森にひっそりたたずむ洋館で過ごしているような気分になる。
■設備万全の「氷壁の宿 徳澤園」
徳沢にあるもうひとつの山小屋「氷壁の宿 徳澤園」は、目の前に草原が広がる開放的なロケーション。部屋に泊まって優雅に滞在したり、キャンプ場に泊まったり、手ぶらでキャンプを体験できる多目的利用施設「TOKUSAWA BASE」を利用するなど、さまざまな過ごし方が選べる。食堂も充実していて、野沢菜チャーハンや窯焼きピザ、こだわりの手作りスイーツなど見逃せないメニューが揃う。