■美しいアジサイを堪能

色とりどりのアジサイ(撮影:山本佐和​​)

 一番の見所は、やはりハイキングの目的でもあるアジサイである。境内には約27種5,000株ものアジサイが咲き誇り、7月上旬頃まで色とりどりの共演を楽しむことができる。

上を見上げると紫陽花柄の傘が(撮影:山本佐和​​)
アジサイが飾られた稲荷神社の階段(撮影:山本佐和​​)

 筆者が訪れたとき、紫陽花はまだまだ咲き始めだったが、あじさい回廊やアジサイを用いたアートなど参拝者を楽しませる工夫がたくさんされており、梅雨の季節ならではの風景を心ゆくまで堪能することができた。

■天王山山頂を目指してハイキング

山頂を目指す途中の山道(撮影:山本佐和​​)

 楊谷寺を満喫した後は、天王山山頂を目指す。最初の広い府道と違って、木漏れ日が心地よい山道である。

 15分ほど歩くと乗願寺(じょうがんじ)という寺があり、かわいらしい猫たちが出迎えてくれた。

乗願寺の本堂前でくつろぐ猫(撮影:山本佐和​​)

 乗願寺の創建や変遷については詳細は不明だが、始まりは平安時代とされており、江戸時代の1791年に現在の本堂が建立されたそうだ。

 境内でくつろぐ猫たちの姿がなんとも微笑ましい。こんなちょっとした出会いもハイキングの癒しの一つだ。

天王山ハイキングコースの看板(撮影:山本佐和​​)

 天王山山頂へのハイキングコースは、乗願寺の近くの田園にある。田園を抜けると本格的な山道に入るが、急勾配が少なく緩やかな道なので初心者でも登りやすく安心である。