■石切場跡地「観音洞窟」「岩舞台」そして「ラピュタの壁」へ
鋸山山頂から分岐点まで戻り、日本寺方面に向かうと10分ほどで「観音洞窟」が現れる。
観音洞窟を間近に見上げてみると、その巨大さを肌で感じることができる。石切場の一角に安全祈願で彫られた小さな観音様が見える。観音洞窟の名前の由来である。観音洞窟の後にもまだ跡地は続く。続いて現れるのが「岩舞台(いわぶたい)」と呼ばれる石切場の跡地だ。
岩舞台はまるで遺跡のようでもあり、岩に根を張る植物や苔がアニメ『天空の城ラピュタ』を連想させる。
その後、岩舞台から日本寺方面へと向かう。日本寺の入口手前に「ラピュタの壁」と呼ばれる石切場跡がある。
ラピュタの壁は、高さ96mにおよぶ垂直の壁だ。『天空の城ラピュタ』の世界観を特に強く感じられる場所だが、日本寺の敷地外に位置するためか、ロープウェーを利用して日本寺の境内を観光する人にはあまり知られていないようだ。一部の「ジブリファン」と、ハイカーが知る穴場の展望スポットとなっている。
麓の町や海との高度差を感じられる大迫力のラピュタの壁を満喫してほしい。
■見どころの多い鋸山登山に出かけよう
鋸山は標高が350mにも満たない低山ではあるが、見どころの多い山だ。石切場の歴史とともに、「ジブリ」映画の世界観を感じられる鋸山へ出かけてみてはどうだろうか。
〈登山ルート〉
浜金谷駅⇒(1時間25分)⇒東京湾展望台⇒(15分)⇒鋸山⇒(50分)⇒観音洞窟(20分)⇒岩舞台(15分)⇒ラピュタの壁⇒(55分)⇒浜金谷駅