長野県と山梨県にまたがる八ヶ岳は日本百名山のひとつ。八ヶ岳とは標高2,899mの赤岳(あかだけ)を主峰に南北30kmにわたって連なる2,000m級の山々の総称であり、夏沢峠を境として北を北八ヶ岳、南を南八ヶ岳と呼ばれている。

 天狗岳は(標高2,646m)北八ヶ岳に聳えており、岩峰の東天狗岳とハイマツに覆われた西天狗岳の二峰からなる。この天狗岳は山小屋や登山道がキレイに整備されており、登山時間はルートによって異なる。

 今回紹介するのは、白駒池を起点に高見石小屋、中山峠、黒百合ヒュッテを経由して東西天狗岳を目指す往復約6時間30分のコース。歩行時間は長いため、十分な体力と注意を必要とするが、全体的に危険な箇所が少なく多くの登山客で賑わっている。

 天狗岳はコメツガやシラビソなどの原生林や苔の森、池など神秘的な景色が広がっている。特に、苔の森では岩が苔に覆われている幻想的な風景が幻想的で、スタジオジブリ作品『もののけ姫』の世界を味わえる。

 今回はそんな北八ヶ岳のひとつ、天狗岳登山の魅力を紹介しよう。